平成26年度海外炭开発支援事业海外炭开発高度化.PDF

平成26 年度海外炭開発支援事業 海外炭開発高度化等調査 「モザンビークにおける石炭開発状況 及びモザンビーク炭の市場競争力等調査」 平成27 年12 月 はじめに 海外炭開発高度化等調査は、我が国への海外炭の安定的かつ低廉な供給確保に資するた め、主要産炭国の石炭生産動向やインフラ整備状況及び主要消費国の石炭消費動向等に係 る最新の情報収集・分析を実施し、本邦民間企業等へ情報提供することを目的としている。 モザンビークには良質の原料炭が賦存し、2000 年代に入りブラジルのVale、インドのタ タやJindal Steel Power 社の他、我が国の新日鐵住金グループ等の外資による大規模炭 鉱の開発が進められている。2014 年12 月には三井物産がVale のMoatize 炭鉱及びNacala 鉄道・港湾プロジェクトに対し、出資参画すると発表した。 モザンビークの石炭輸出拡大に当たっては、輸送インフラが最大のネックで、現状では炭 鉱のあるTete からBeira 港までのSena 鉄道が唯一の輸送ラインであり、輸送能力も最大 650 万トンと限られている。このため、Vale は2016 年早々の営業運転を目指し、Tete か らケープ船の入港可能なNacala 港までの912km の鉄道を整備するとともに、港に石炭輸 出能力1,800 万トンのコールターミナルを建設している。また、Sena 線の増強計画や新た な鉄道及び港の建設計画等もあり、モザンビークは新たな原料炭ソースとして期待できる。 このため、モザンビークの最新の石炭開発状況、石炭輸送インフラ能力・整備状況を調査 するとともにモザンビーク炭の世界の石炭市場での輸出ポテンシャル等に付いて検討した。 なお、JOGMEC がモザンビーク政府と同国の石炭産業育成を目的としたクリーンコールタ ウン計画での協力覚書を結んでいることから原料炭の副産物として多量に生産される 2 号 炭の国内外での需要及び販売・輸出可能性についても検討した。 本調査結果が、我が国の石炭需要家や商社をはじめ、石炭取引に係る企業等の参考になれ ば幸甚である。 平成27 年 12 月 独立行政法人 石油天然ガス・金属鉱物資源機構 石炭開発部