地域柏駅东口周辺商店街（事业受托者）株式.PDFVIP

地 域 ：柏駅東口周辺商店街 支援機関 （事業受託者） ：株式会社千代田コンサルタント 1．地域の概要 ． 都心から約30 ㎞、千葉県の北西部に位置する人口40 万余 りの柏市。柏駅東口周辺は、昭和48 年に日本で初めての市 街地再開発事業によって再開発ビルや駅前のペデストリア ンデッキが整備された。電線を地下に埋設し、歩道を御影 石に整備。また歩道に植栽等を植え込み、現在のモールが 完成。休日には歩行者天国になり、集客のためのイベント なども実施している。 柏地域はこれまで地元関係者が主体となってイメージアッ プ事業を積極的に進めたことで、若者が多く訪れる街へと 変貌。若者の街がイメージとして定着し、その結果古着屋 などが集まる「ウラカシ」といわれる地域が誕生するなど、 大きなイメージ効果を生みだした。 2．地域の要望や現状の問題点 ． (1)地域の要望 街を訪れる人の多くは現状のまちなみ景観や公共空間に不満を抱いて おり、買い物途中で休息がとれるカフェや、緑や潤いを感じるオープン スペースが無いことが、回遊性や滞在時間の減尐に結びついていること がわかった。したがって、それらのハードを整備することで、問題が改 善され、来街者が増加し、売上の向上につながることが期待されている。 (2)現状の問題点 ①高齢者に対応したまちづくり 柏市の人口は平成27 年度から減尐に転じると予測されており、65 歳 以上の割合が1/4 を超えることになる。これは、首都圏の平均よりも 多く、減尐していく買い物客と割合が増える高齢者に対応したまちづ くりが急務となっている。 ②中心市街地を広域商業ゾーンとして再構築 柏駅周辺の大型店舗面積は平成3 年から変わらないが、平成18 年以降、イオンやららぽーと等の 郊外型ショッピングセンターが出店し、全体の顧客数が増えている。しかし高齢化社会に対応し ていないため、公共交通機関が整備され、近隣に居住環境が整っている中心市街地を広域商業ゾ ーンとして再構築することが時代の要請となっている。 ③子育てにやさしいインフラを整備 30 代、40 代の子育て世代が訪れやすいまちのインフラ整備が必要である。 - 1 - ④休息場所の設置 ⑤行政と民間が連携したまちの整備 柏駅周辺の歩行者通行量は平成元年から減 柏駅周辺の将来都市構想の中で挙げられて 尐傾向にある。平成22 年に二番街で若干の いる「歩行者優先」、「文化と情報」、「ゆとり 回復が見られ、また他の地点も減尐幅が小さ や品格」、「回遊性向上」、「フリンジパーキン くなったとはいえ、減尐傾向は変らない。さ グ （※）」、「都市型住宅の供給」、「個性と魅 らに市内全域の小売業年間販売額は横ばい 力ある景観づくり」、「緑のオープンスペー 状態で、中心市街地の売上額は減尐している。 ス」などの整備が行政側からも強く求められ そうしたことから、中心市街地の商業施設や ている。しかし経済状況や時代の流れを考慮 商店街への滞留時間の減尐に対しては、個店 すると、民間主導での整備が基本になると考 の魅力を高めるだけでなく、「買い物途中で えられる。 休む場所がない」、「歩道が狭い」、「緑が尐な い」、「街並み景観が良くない」などの意見を ※フリンジパーキング=駐車施設を都心部周辺に整 反映して、まちなかに 「オープンカフェ」、 備し、公共交通機関や歩行者専用空間（モールな 「緑あふれる広場空間」等の休息場所を設け ど）の直近などに設ける駐車場のこと。 るなどの対応策が必要である。 (1)活性化プログラムの核となる 「まちづくりビジョン