教授柳纯2015-shimonoseki.PDF

教授 柳 純 １．2015年度の研究計画 本年度は、昨年度の研究テーマ「日系小売企業の海外展開プロセスと戦略に関する研究」 を継続させていく。本研究では、海外展開している日本小売企業の展開過程とその戦略を 分析するものである。とりわけ、近年目覚ましく成長を遂げている中国への展開状況と成 長戦略について、個別企業研究も同時並行的に進めていく。 年度前半部分では、書籍出版に間に合うよう執筆依頼されている原稿を仕上げることに 注力する。年度の中盤から後半にかけては、昨年度に報告できなかった成果や課題につい て学会報告（日本流通学会九州部会など）を行い、可能な限り学会関連雑誌への投稿を試 みる。実地調査に関しては、予算範囲内で中国および台湾の研究者とアポイントメントを 取り、共同研究の打合せおよび小売企業へのヒアリング調査を予定しており、現地での統 計・図書資料収集も同時に行う。なお申請済みの科研費、基盤研究（C）『ショッピングサ ービスにおけるプラットフォームビジネスの日中比較』（研究代表者：柳純）が採択され た場合は、速やかに計画に盛り込み実行する。 ２．2015年度の研究活動の経過 本年度は申請していた科研費、基盤研究（C）『ショッピングサービスにおけるプラット フォームビジネスの日中比較』（研究代表者：柳純）は採択されなかった。 年度前半部分では、継続テーマである 「日系小売企業の海外展開プロセスと戦略に関す る研究」に関する文献収集を進めると同時に所属する日本消費経済学会や日本産業科学学 会、実践経営学会の全国大会に参加することで他大学の研究者より日系小売企業に関する 情報を得ることができた。また前半から中盤にかけては、他大学の研究者からの共同執筆 依頼にともない、執筆活動に時間を費やすこととなったが、その成果は下記の通り年度内 で刊行されている。一方、後半部分では、所属する学会の部会報告（日本消費経済学会九 州部会）を行い、次年度へ向けた研究への足がかりとして前進することができた。とりわ け、企業の国際展開時における最適方法や当該企業のマーケティングの現地適応化の重要 性などの解明に近づいたと考えている。ただし、実地調査としての小売企業へのヒアリン グ調査に関しては、研究予算および時間の制約により実施できなかった。 なお、2016年度（平成28年度）の科学研究費は、今年度に申請した研究内容に改善を加 え、基盤研究（C）『日本と中国におけるネットショッピングサービスの実態とそのモデル 検証』（研究代表者：柳純）として、本年度11月に申請済みである。 ３．2013年度～2015年度の研究業績 Ａ．著書･学術論文（単著･共著） 1) 柳純 「激変する製販関係」柳純編『激変する現代の小売流通』五絃舎、2013年4月、9～ 21ページ（共著者：柳純、伊部泰弘、松井温文、菊池一夫、鈴木雄也、安孝淑、福永良浩、 今光俊介、長谷川健二、柯麗華、日野隆生）。 2) 柳純 「商業の生成と存立根拠」柳純編『激変する現代の小売流通』五絃舎、2013年4月、 25～36ページ（共著者：柳純、伊部泰弘、松井温文、菊池一夫、鈴木雄也、安孝淑、福永 良浩、今光俊介、長谷川健二、柯麗華、日野隆生）。 3) 柳純「台湾ファミリーマートの商品調達と現地化」『流通ネットワーキング』（日刊工 業出版）第277号、2013年5月、5～9ページ。【招待論文】 4) 柳純「マーケティング戦略の理論と実践の有機的結合の必要性」高橋和幸・難波利光編 『大学教育とキャリア教育』五絃舎、2015年１月、29～36ページ（共著者：高橋和幸、難 波利光、村田和博、山川俊和、吉弘憲介、外枦保大介、藤谷岳、土屋敏夫、大内俊二、竹 中智華子、森山智彦）。 5) 柳純「自動車産業のマーケティング」岩永忠康編『マーケティングの理論と戦略』五絃 舎、2015年3月、235～252ページ（共著者：岩永忠康、洪延和、山口夕妃子、侯利娟、松 井温文、菊池一夫、垣本嘉人、堤田稔）。 91 6) 柳純「台湾日系小売企業の出店プロセスと業態展開」平野文彦編『経営者育成の経営学』 櫻門書房、2015年3月、57～67ページ（共著者：平野文彦、青木秀行、青柳智夫、伊佐淳、 井原久光、岩田智、大野貴司、荻野小青、小原久美子、鬼頭俊泰、金琦、幸田浩文、呉偉 文、島田裕司、清水清隆、田中敬一、手嶋慎介、西川清之、丹羽浩正、畑中