淀川水系志贺大津圏域河川整备计画.PDFVIP

淀川水系 志賀 ・大津圏域河川整備計画 平成24年3月 滋賀県 0 目 次 1． 圏域、河川の概要 1 1.1 志賀・大津圏域の概要 1 1.2 河川の現状と課題 5 2． 河川整備計画の目標に関する事項 17 2.1 計画対象期間、計画対象河川 17 2.2 計画の目標18 2.3 整備実施区間・調査検討区間・整備時期検討区間 23 3． 河川整備の実施に関する事項 25 3.1 河川工事の目的、種類および施工場所 25 3.2 河川の維持の目的、種類および施工場所 36 3.3 その他河川の整備を総合的に行うために必要な事項 39 4． 超過洪水時の被害を最小化するために必要な事項 41 4.1 平常時における連携強化 41 4.2 洪水時の連携強化 41 4.3 水防・避難体制の強化 41 4.4 水害に強いまちづくり 42 4.5 地域防災力の向上 42 4.6 超過洪水時の減災効果のある河川管理施設の整備・保全 42 5. 付則資料（志賀・大津圏域位置図）44 1． 圏域、河川の概要 1.1 志賀 ・大津圏域の概要 あ ど が わ かもがわ せ た が わ 志賀 ・大津圏域は、滋賀県の西南部に位置し、大津市の安曇川、鴨川の流域と瀬田川以 東を除く地域を対象としており、圏域全体が大津市に含まれています。圏域は、南北に長 く、東西に短い特徴があり、その面積は約203km となります。2 圏域には、一級河川が全部で51河川あり、比良山地、比叡山地などに水源を発し、東 西に流れ、琵琶湖へ直接流入する一級河川が36河川あります。 (地形 ・地質) 滋賀県の地形は琵琶湖を中心として周囲を北に野坂山地、東に伊吹山地、鈴鹿山脈が、 西に比良山地、南に田上信楽山地が取り囲み、全体として盆地地形を形成しています。圏 域の地形は、南北に長く急峻な山地が琵琶湖に迫っているため、河川の流路延長は短く、 急流河川の様相を呈しており、下流部での低平地 （三角州、扇状地）については大きな発 達が見られません。また、高島市マキノ町から大津市にいたる断層帯である琵琶湖西岸断 層帯のうち、比良断層や比叡断層などが圏域に位置しており、比良山地・比叡山地の西斜 面を南北に走る花折断層は、顕著な断層谷を形成しています。 圏域の地質の特徴は、圏域中央部に中新生界の花崗岩類から成る比良山麓複合扇状地や か た た 古琵琶湖層群の火山灰から成る堅田丘陵があります。圏域を流下する河川の上流部には、 だ い ご 比良山地・比叡山地・醍醐山地が連なっています。これらの山地は、主に風化しやすい地 質である古生界の砂岩や粘板岩、中生界の花崗岩から形成されており、侵食による土砂流 出が多い原因となっています。 (気候) 日本列島のほぼ中央に位置する滋賀県は、周囲を高い山々で囲まれており、日本海型気 候区(北陸地方)、瀬戸内海型気候区、東日本型気候区(東海地方)が接した位置にあります。 このため、滋賀県の気候は、温暖な東日本 ・瀬戸内型と冬季に雪による降水量が多い日本 海 ・中部山岳型の気候を相備えながら、琵琶湖の気候調節作用の影響を受けるため、県全 体を一気候で特色付けられません。 志賀 ・大津圏域は、琵琶湖西岸の南北に細長い形状のため、北部と南部で気候が異なり ます。近年10年間の気温および降水量をみると、圏域北部の南小松では年間降水量が 1,802mm、月別平均気温が14.8℃となっており、冬に降水量(積雪量含む)が多い日本海型