自立支援研究开発研究部.PDFVIP

自立支援研究開発研究部 （１）構成員 長谷川 みち代 部長 近藤 和泉 星山 涼香 室長 川﨑 美香 自立支援システム開発室 竹内 都 島田 裕之 遠田 明奈 流動研究員 （２）平成24 年度研究活動の概要 土井 剛彦 特任研究員 阿南 裕也 堤本 広大 外来研究員 牧迫 飛雄馬 吉田 大輔 上村 一貴 小野 玲 客員研究員 内山 靖 金 憲経 古名 丈人 研究生 大矢 敏久 研究補助員・事務補助員 伊藤 忠 加藤 千恵 井上 ひとみ 水野 和佳子 関 なほ佳 中澤 香澄 自立支援システム開発室：研究員氏名 島田 裕之、土井 剛彦、 阿南 祐也、堤本 広大、牧迫 飛雄馬、吉田 大輔、上村 一貴 高齢者の虚弱と認知機能向上へ向けたランダム化比較試験 高齢期における虚弱や軽度認知障害 （mild cognitive impairment: MCI）は、 生活機能の低下を来す主要な原因である。生活機能低下を予防するためには、 できるだけ早期にその兆候を発見 して、早期対処方法を検討する必要がある。 しかし、虚弱や軽度認知障害に対する効果的な予防や改善方法は十分明らかに されておらず、ランダム化比較試験によるエビデンスの構築が必要とされてい る。自立支援システム開発室では、地域に在住する虚弱高齢者と MCI 高齢者を 対象としたランダム化比較試験を実施した。 対象者は、大府市に在住 し、高齢者機能健診を受診した 5,104 名の高齢者か ら虚弱と MCI 高齢者をスクリーニングして介入研究の参加に同意した高齢者と した。 虚弱に対する介入は、抽出された 232 名を講座群 77 名、歩行介入群（歩行群） 77 名、機器を用いた歩行介入群（アシスト群）78 名の 3 群に無作為割付けした。 歩行群とアシスト群には、週 2 回 90 分/回の運動介入を計 24 回実施した。介入 プログラムは、ストレッチ・筋力トレーニングを中心とした基礎体力作りと屋 内外での歩行運動で構成され、アシスト群の歩行運動は HONDA 技術研究所が開 発したリズム歩行アシストを腰部に装着して行った。その結果、3 か月の介入後 に運動群（歩行群とアシスト群）の歩行速度が大きく改善した （図1）。また歩 行速度の変化に呼応するように、ストライド長も運動群で改善を認めた（図2）。 ただし、このような機能変化は歩行群とアシスト群の間で有意に違わなかった。 今回の介入プログラムは、虚弱高齢者の歩行機能改善に有効である可能性が示 唆された反面、機器の有効性については明らかにできなかった。現在は週 1 回 の頻度で介入を継続しており、来年度は介入プログラムの長期効果について検 討する。 ） ） m c s / （ m 長 （ 度 ド 速 イ 行 ラ 歩