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基本計画 １ 産業集積の形成又は産業集積の活性化に関する目標 （１）地域の特色と目指す産業集積の概要について （地理的条件、既存の産業集積の状況、インフラの整備状況等地域の特色について） ①地理的条件 長崎県北地域は、九州の西北部、長崎県の北部に位置し、県内第２の都市である佐世 保市を中心とした佐世保地域、松浦市など旧産炭地を中心とする北松地域、平戸市及び 周辺の島からなっており、陸地は山岳や丘陵地が多く、リアス式海岸が形成され、半島 や岬と島が交錯した複雑で大変美しい景観は、西海国立公園等に指定されている。 本地域の面積は、1,259.26ｋ㎡ （県全体の 30.8%）、人口が 425,783人 （県全体の 28.8%） と、県全体の約３割を占めているが、平坦地に乏しく、水も少ない地域が多いため、こ れまで造船以外の製造業の集積が遅れていたが、距離的には本県の中で最も福岡県など の北部九州に近接しており、西九州自動車道の整備による時間距離の短縮により、今後 の発展が期待できる地域である。 ②既存の産業集積 本地域の基幹産業は造船業であり、佐世保市にある佐世保重工業㈱は、旧佐世保海軍 工廠の巨大な設備を継承して昭和２１年に設立され、戦後の佐世保市を発展させる原動 力となり、周辺には関連する工場や企業も多く集積している。また、西海市にある㈱大 島造船所は、炭鉱閉山後の活気あるまちづくりを目指して企業誘致を推進した結果、昭 和４８年に設立され、翌年に操業開始したものであり、同社は建造船種をバルクキャリ アー（ばら積み貨物船）に特化させている世界で唯一の造船所であり、高い造船技術と 生産性により年間２０隻以上の連続建造を実現している。 また、佐世保市、東彼杵町、川棚町、波佐見町、佐々町の１市４町は、長崎・県央地 区とともに、環大村湾テクノポリス計画（後、大村湾周辺地域高度技術産業集積活性化 計画）の地域指定を受け、立地環境の整備や産業支援体制の強化を図ってきており、佐 世保市に整備された「佐世保テクノパーク」では、光ファイバ用石英ガラス等製造、電 気メッキ加工、産業用部品加工、ＦＡシステムなど、高度技術型の多様な企業立地が進 んでいる。さらに、最近では、本年度完成した「佐世保ニューテクノパーク」内の「佐 世保情報産業プラザ」への大規模なコールセンターや自動車関連情報サービス企業の立 地が決定している。 東彼杵町は、運航条件に優れた海上空港である長崎空港に近く、長崎自動車道東その ぎＩＣから約４kmの県営工業団地「東そのぎグリーンテクノパーク」では、自動車関連 企業の集積が進んでいるほか、電子部品製造業や航空機関連部品製造業等の企業が立地 している。また、ＩＣまで約２kmの「赤木工業団地」にも、自動車関連企業が立地して いる。 1 川棚町には、成長著しい液晶ディスプレイの製造に不可欠な大型基板のほか、クリー ンなエネルギー源として普及が拡大している太陽電池の製造工程で使用される特殊なル ツボ（角槽）等を製造する企業が立地している。 松浦市でも、火力発電所の立地や水産加工団地の整備が進むなど、産業集積に向けた 取り組みを行っており、近年立地した住商エアバッグ・システムズ㈱や、中興化成工業 ㈱などの自動車関連企業のほか、一般機械器具製造業、水産加工業等の企業立地が進ん でいる。 ③教育機関の状況 本地域には、理工系の高等教育機関として、佐世保市に佐世保工業高等専門学校が所 在しており、機械、電気・電子、物質の既存学問領域をベースにして、 「日本技術者教育 認定機構(JABEE)」認定の国際的な技術者教育プログラムに注力しており、専門分野と 他分野に跨って複合的・複眼的な問題解決能力を備え、グローバルなフィールドで活躍 できる「技術者」育成教育を行っている。さらに、県北地域の技術振興と地域を担う人 材育成を目的にした連携組織「西九州テクノコンソーシアム」の中核メンバーとして活 動し、平成１８、１９年度と経済産業省人材育成委託事業としての「造船関