第7号-富山県中央植物园.PDF

中央植物園ださL J 雲南省から導入したシヤクナゲ類(高山植物室) 中国雲南省の植物と日本の植物 活動報告-　-･冬のイベントから 私の研究-　-　高山植物とその生育環境 話題の植物　-　-ウワバミソウ 植物学解説シリーズ- ･植物の形態(7)かたちと名前 中国雲南省の植物と日本の植物 -第5回TOYAMA植物フォーラムから- 中Bl雲両省は植物の宝庫として古くから知 (植物相)は豊かで､たとえば中国における国有 られており,シヤクナゲやサクラソウなど重要な 属(中国のみに分布が知られる属) 243のうち､ 園芸植物の故郷になっていますD一方､植物地理 学上は日本と共通な日華区系に含まれ,日本 区には116属(41%)が分布しているそうですo の植物の起源を探るうえで興味深い地域でもあり 日本列島の植物区系は､一般に日華区系に 位置づけられ､この区系は雲南を経てヒマラヤ回 ます｡平成9年11月30日に富山県中央植物園で開 廊を含むとされています｡これに対し中国では､ 催された第5回TOYAMA植物フォーラムでは､ ｢中国雲両省の植物と日本の植物｣をテーマにと 雲南高原地区と横断山脈地区を東ヒマラヤ地区と りあげましたo 併せて中国･ヒマラヤ森林植物亜区とし､そ　) れより東側の中図･日本森林植物亜区と並立 させる考えが有力であるとのことですo 最後に､個々の種群についてお話していただき ましたoたとえばカラマツ属では､碧南には原始 のカラマツ節(日本のカラマツはこの節に含まれ る)の種はみられないそうですo　ツガ属では､よ り進化したツガ節の2種があり(日本のツガやコ 種はないということです｡また､アケビ科では8 属中5属12種があって分布の中心をなすほか､ツ パネリスト: リフネソウ科ツリフネソウ属には数十種があると 清水建美　金沢大学･信州大学名誉教授 みられ､大部分の種はヒマラヤ地域のものと類縁 清水尊称　駒沢大学文学部教授 が深く､少数の種が東南アジアと共通するそうで 邑田裕子　摂南大学薬学部･薬用植物園助手 す｡ このようないろいろなケースを勘案しながら､ 座　長: 総合的な雲南の植物地理学的位置づけを行うに 花城良腐(財)海洋博覧会記念公園園長 は､まだ時間がかかるだろう､ということでした｡ 鳴橋直弘　富山大学理学部教授 後　援: (社)日本植物園協会 清水善和氏の講演｢雫南 1 1 1 1 の植生一日本の植生と1 1 1 1 一 竜 清水建美氏の講演｢雲南 の比較を中Iむに｣ の植物地理管見｣ ネパールや雲南での 重商の植物につい