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猫に関する諺から見る日本人の国民性 1、相关定义 1.1、甘えの概念 甘え理論において最も重要なのは甘え概念をどのように定義するかということだ といってもいいだろう。土居の研究がますます深くなっていくことにつれて甘えの概 念も変わっているのである。この部分は、甘え理論に関する土居の著作を中心に、甘 えの概念の変化を論述し、甘えの概念の本質をあきらかにすることを目指すのである。 2.1.1『「甘え」の構造』 甘え理論に関して、最初の著作としての『「甘え」の構造』のなかに甘えの言語的 起源に関する問題について、土居は「大胆な空想」をのべた。まず、甘えの語幹であ るアマは日本人ならほとんどすべて最初に口にする乳児語ウマウマと関係があるこ とである。それに、大言海にも、甘しは旨しに通ずるということが書いてあるという ことが土居の空想の根拠となるのである。したがって、甘えのアマはもともと言語的 に乳児期と関係があることになるという結論を出したのである。言葉を初めて作った 14 古代人はこの言葉に盛られた感動のほうを重視したのだといわれているのである。こ の言葉に盛られた感動とは乳を恋うことに示される憧憬であったと答える。最も古代 人にとってその憧憬は単に乳を恋う場合にだけ意識されるものではなかったであろ う。それだけではなく、彼らは同じような憧憬をもって彼らに恵みを与えるすべての ものに接したのではなかろうか。 そして、甘えの心理原型については土居は精神分析の理論をもとにして、「甘えと は乳児の精神がある程度発達して、母親が自分とは別の存在であることを知覚した後 に、その母親を求めることを指して言う言葉である」[6]と述べているのである。さら に、甘えの心理は、人間存在に本来つきものの分離の事実を否定し、分離の痛みを止 揚しようとすることであると定義するのである。 ようするに、甘え理論を提出した時、甘えについて、土居は言語的起源、心理原型、 心理表現を考察したのである。甘えの言語的起源といえば、アマが最初に口にする乳 児語ウマウマとつながっているということである。また、甘えの心理は乳児期の母子 関係から生まれてきて、人生の全階段に存在し、成長につれて発展して、人間の間の 分離の痛みをやめようとする心理である。 2.1.2『「甘え」雑稿』 その後、読者や専門家からのいろんな批判と問題に焦点を合わせて、土居は『「甘 え」雑稿』の中に甘えの概念をより具体的に検討し、甘えの本質や変化や価値判断な どについて詳しく論述していたのである。 甘えの本質とは、精神分析の術語によると、依存欲求と両価感情という言葉で総括 することができるのである。リビドー概念はフロイドの所説にしたがえば、接触の感 覚的欲望と結合の欲望の二つを含むと考えられるが、後者を依存欲求として「甘え」 の本質を代表させることにしたのである。また、甘えはいわば相手次第なのである。 したがって、甘えは傷つきやすい性格を持つのである。実際、甘えにおいてかつて傷 つかなかったものはほとんどないといっても過言ではなかろう。その意味で、甘えは 最も本質的に両価感情(アンビバレンス)の原型であるということができるのである。 甘えがその最初の現われとしての乳児の甘えからして、一種の不安定さを秘めてい るということが特徴である。すなわち甘えの背後には分離についての葛藤と不安が隠 れている。いいかえれば、甘えは最初から変化に運命づけられているということがで きるのである。甘えが成功する、あるいは甘えが満足するといってもよいが、それは [6]土居健郎. 甘え の構造[M].東京:弘文堂,1997.80. 15 甘えが相手によって了解され受け入れられることであると考えられる。甘えが成功し ないと恨みに転換するようになったり甘えと恨みがまじりあったりしているのであ る。例えば、「すねる」「ひがむ」「ひねくれる」などの心理は恨みの系列上に位置さ せることができる。一方で、「とりいる」「てれる」「こだわる」などの言葉によって 現わされる心理は、いずれも積極的にか消極的にか甘えを指向するという意味で甘え の系列上におくことができる。 甘えをよいことと考えているのか、あるいは悪いことと考えているのかという問題 つまり甘えの価値判断については、土居の著作の中では、違った意見を出した。甘え は、人間的交流を円滑にするため、欠くべからざるものであるという表現が出てくる とか、また甘えは人間の健康な精神生活に欠くべからざる役割を果たしているとか、 人間はかつて甘えるということを経験しなければ、自分をもとことができない、と言 ってもよいであろうといったような解釈がある。[7]これらは「甘え」の価値を積極的 に評価したものであ