瘀血-饭塚病院.PDF

平成20年(2008)2月14 日 「日常診療に役立つ漢方講座」 第１６７回 筑豊漢方研究会 入門講座『はじめての漢方診療』 （５）瘀血 飯塚病院 東洋医学センター 漢方診療科 三潴 忠道 1 漢方 中国由来の医学 まず今までの復習。 漢方とは中国由来の医学の日本における呼称であるが、日本に渡って独自の展開を した。 日本では約1500年の歴史がある。 2 N８ 陰陽：自然界の相対概念 ＜陽＞ ＜陰＞ 天 地 自然 夏 冬 昼 夜 日向 日陰 食物 体を暖める 体を冷やす 薬物 温（熱）薬 涼（寒）薬 病気 「熱」が主 「寒」が主 もっとも基本的な考え方は物事を陰陽の２つに分けて考えることである。 自然にも夏と冬、昼と夜のように陰と陽に分けられる。 また食べ物に体を温める陽性食品と体を冷やす陰性食品があるように、 漢方薬にも熱薬と寒薬がある。 病気も熱が主体のものを陽、寒が主体のものを陰という。 3 食物の陰・陽 陰 陽 酢 食べ物にも陰と陽がある。 陰性食品とは、摂取することで体を冷やす陰食物。生もの、冷たいもの、砂糖、酢が代 表的。 逆に、たとえばあたたかいうどんや、煮た根菜などは体をあたため、陽性食品という。 4 薬 性 N14 薬 性 温（熱） （微温） 平 （微寒） 寒 温（熱） （微温） 平 （微寒） 寒 服用すると体を温める 服用すると体の熱をとる 服用すると体を温める 服用すると体の熱をとる 附子 甘草 附子 甘草 黄連