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Peer-to -Peer 指向ナレッジマネジメントシステムについての考 察 Discussion on Peer-to-Peer Oriented Knowledge Management System ＊久野敬之 ・飯島淳一 東京工業大学 要旨： 本研究では、既存の問題点を改善した新たなナレッジマネジメントシステムを提案することを目的と する。その際、Peer-to-Peer型アーキテクチャを採用する。Peer-to-Peer型システムは、1999年に音楽ファ イル交換用アプリケーション「ナプスター（Napster）」が登場以来、注目を集めており、従来のクライアント・サ ーバ型システムに比べ、ネットワーク負荷や処理能力の分散の面や、人と人との結びつき直接的で強いなど の利点がある。Peer-to-Peer型システムはサーバーの存在の有無によって、ハイブリッド型とピュア型に分類 されるが、ナレッジマネジメントシステムの特徴を考えると、サーバーによる知識の管理が求められる。本シス テムでは、日常業務で生産される書類を情報マイニング技術を用いて管理することで、人が潜在的に持つ 知識の分野・方向性をサーバーにより管理するハイブリッド型システムを提案する。 Abstract ： In this paper, first we survey the current Peer -to-Peer system and Knowledge Management. In this process we classify more about Peer -to-Peers features and the issues which current Knowledge-Management tools contain. Then we propose an architecture for Peer-to-Peer Oriented Knowledge Management System which provides Ba environment for question and answers where workers in the enterprise can communicate directly with each other. This system not only inherits the benefits of Peer -to-Peer system but also resolves the common issues facing current Konowledge-Managemint tools.In this proposed system, we adopted Information -Mining technology to manage users knowledge field. So this system contains a simple server which play a roll only to manage the users Knowledge. １．はじめに テムが抱える問題を浮き彫りにし、この問題を解決する コンピュータースペックの飛躍的な発展と通信環境の ために、P2P 指向ナレッジマネジメントシステムを提案、 整備により、インターネットアプリケーションの世界に新 プロトタイプの実装を行う。 たな可能性が生まれ、これが注目を集めている。 Peer-to-Peer （P2P 、ピア・ツー・ピア）と言われるもの ２．Peer-to-Peer がそれである。 P2P とは本来、電子計算機間の接続 P2P という専門用語は、コンピューター間通信の接続 状態を表す用語であったが、音楽ファイルである MP3 状態を表す用語であった。これを表す為に、一般的に 交換用インターネットアプリケーション Napster の登場 次のような P2P の定義がコンセンサスを得ている。[4] 以来、新たな意味合いを持ち始めている。 [定義 1] ：ネットワ