宝川森林理水试验地观测报告.PDF

森林総研研報 Bul.lFor.For.Pros.Res.Inst.No.368, 1994 207-245 (研究資料) 宝川森林理水試験地観測報告 一本流・初沢試験流域- (1978 年 1 月 -1990 年 12 月) 藤枝基久(l) ，志水俊夫 (2) FUJIEDA , MotohisaandSHlMIZU , Toshio:StatisticalSummaryofHydrological DatafromTAKARAGAWAExperimentalBasin-HONRYUandSHOZAWAWatersheds (January , 1978toDecember , 1990) (ResearchNote) 要 旨:群馬県利根郡水上町大字藤原大利根国有林内にある宝川森中本理水試験地の本流流域及び初沢 流域は，奥利根天然林の開発に際して，その更新方法が水流出にどのような影響を与えるかを試験する 目的て二 1937年に設置され，今日まで水文観測が継続きれている。本報告は， 1978年 1 月から1990年12 月までの両流域の日流出量及ぴ気象観測露場における暖候期間の日降水量を掲載し，この期間の月降雨 量，月流出量，月最大流量，月最小流量，月最大日流出量，月最小日流出量及び各種流量{直を示したも のである。 まえがき 0 森林総合研究所宝川森林理水試験地(群馬県利根郡水上町大字藤原大利根国有林，東経 139 01 ，北 0 36 51 )は，奥利根天然林の開発に際して，その更新方法が水流出にどのような影響を与えるかを 緯 試験する白的て， 1937 年に開設され，今日まで水文観測が継続されている。本試験地の水文観測結果 は，水源地帯における洪水防止，水資源開発に関する基礎資料として林業試験場(現森林総合研究所) により公表されてきた。すなわち，本流及び初沢試験流域の観測結果については， 1937 年 11 月から 1958 年 12 月までは「森林理水試験地観測報告J (農林省林業試験場， 1961) に， 1959 年 1 月から 1977 年 12 月までは「宝川森林理水試験地観測報告 本流・初沢試験流域J (宝川試験地ほか， 1979) として刊行さ れている。また，初沢試験地内の小試験流域における流量観測結果は「宝川森林理水試験地観測報告 初沢小試験流域 1 ， 2 , 3 号沢J (宝川試験地ほか， 1984) として刊行されている。 このたび，本流及び初沢試験流域の主として日降水量・日流出量を，前報に引き続き， 1978 年 1 月 より 1990 年 12 月まで公表することにした。また，参考に供するため，期間中の月降水量，月流出量， 月最大流量，月最小流量，月最大日流出量，月最小日流出量及び各種流量値を示した。この間，観測あ 環境 22 ForestEnvironment-22 1993 年 11 月初日受理 (1)(2) 森林環境部 - 208- 森林総合研究所研究報告第 368 号 るいはデータの整理に従事した職員は，吉野昭一，菊谷昭雄，故河野良治，志水俊夫，藤枝基久，岸岡 孝の各技官である。本報告の取りまとめにあたり，元水流出管理研究室主任研究官 菊谷昭雄(現林業 科学技術振興所)氏に，多大