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１ 研究主題 学びの構えと学力の向上を図るための支援 書くことに喜びをもつ書写学習をめざした取り組みを通して ２ 研究主題について （１）これまでの研究経過について 平成１４年度までは総合的な学習の研究を通して生きる力の育成を図ってきたが 教科の学習においても問題解決力を充実させ，何よりも基礎・基本を確実に定着さ せることが必要であることを痛感した。つまり，二者が両輪であることを再確認し た。 そこで，昨年度は学習の基盤である学びの構えと基礎学力（計算力）を家庭と連 携して高めつつ，算数科の学習の中で問題解決力の向上をめざして，「学びの構え と学力の向上を図るための支援」という主題を設定した。 研究の視点としては， ・家庭と連携して子どもの学びの構えと計算力の向上を図るための支援のあり方 ・子ども自らめあてをつかむための支援のあり方 の２点にしぼり，教育課程を工夫して具体的な実践に取り組み，家庭・児童クラブ 中学校・幼稚園等と情報交換や共通理解をしながら研究を深めていった。その結果， 年度当初と年度末のＣＲＴ検査により学力の向上が明らかになり，成果が認められ た。そこで，今後は，学校ぐるみで学びの構えの向上にさらに努めるとともに，算 数科以外の教科についても，問題解決力が向上するように研究を進めることになっ た。 （２）サブテーマ設定について 児童の「書写」に関する実態をみてみると，筆順や文字を書く時の正しい姿勢 や執筆が年々低下しつつあるように思われる。また，丸文字・変形文字などを学 習場面で使用するなど状況に応じた使い分けができていない児童も見受けられる。 一方，書写の授業を振り返ってみた。児童は，正しい文字を書きたいという思 いをもっており，ふだんより丁寧に書こうとしている姿は意識調査からもうかが える。しかし，教師がめあてを示し，「お手本をよく見て書きましょう。」といっ - 1 - た教師主導型で授業を進めることが多かった。そのため，児童が「頑張った。」「う まく書けるようになった。」といった満足感や充実感を味わうことが少なかったよ うに思う。児童一人ひとりが本時の書写学習のめあてを見つけたり，そのめあて を達成したりするための支援が必要である。 そうした反省にたち，今年度は，書写においても問題解決能力の向上を図るこ とにし，学びの構えを支えとして書く楽しさや喜びを味わわせたいと考えて上記 のサブテーマを設定した。 （３）サブテーマの「書くことに喜びをもつ」とは 書写学習において，「書くことに喜びをもつ」とは，次のようにとらえている。 ・時には墨をすり，その香りにつつまれながら文字を書く時に感じる心の落ち 着きを，喜びととらえる。 ・自分のめあてをもち，その練習方法を考え，形のよい文字を書こうと集中し て書き浸る心地よさを，喜びととらえる。 ・自分自身の伸びに気づいたり，友だちや教師から誉められたり認められたり する時の満足感や充実感を，喜びととらえる。 ・書写の時間に学んだことを，生活の中に生かせたことを，喜びととらえる。 ３ 研究の視点 研究を進めるにあたっては本校の研究テーマを基盤にすえ，これまでの県習教・ 市習教の成果を生かして，次の４つの視点で研究を進めていくことにした。 １ 昨年度の成果を生かして，書写に関する学びの構えを伸ばしていく。 ２ 自分でめあてを見つけて，課題を解決するのに適した練習方法を考え ながら，学習を進めていく。 ３ 自分自身の伸びや友達の作品の良さを見つけ，認め合い励まし合いな がら学習を進めていく。 ４ 書写の時間に学習したことを，生活の中に生かしていく。 - 2 - そして，低・中・高学年別に，次のような評価規準を設定した。 基礎基本の定着 学習活動の工夫 評価の工夫 生活に生かす工夫