自动车検査独立行政法人.pdfVIP

資料１－２ 自動車検査独立行政法人について 平成18年10月17 日 自動車検査独立行政法人 平成１８年１０月１７日 自動車検査法人の非国家公務員化構想についての意見 自動車検査独立行政法人 理事長 橋口寛信 １． 私の経歴 ・ 川崎重工業で船舶事業部長、技術開発本部長を経験。 ・ 自動車の検査について何も知らない状況で、平成 14 年 7 月の法人の発足 時に理事長の指名を受けた。 ・ 自動車検査についての知識はなかったが、検査という仕事の重要性につ いては認識していた。 ・ 理事長として、4 年間で９３箇所すべての現場をよく見て実情を理解し てきた。民間企業出身技術者及び一般国民の目で見て、問題が多い職場 であることを理解し、改革、改善を実施してきた。まだ多くの課題が残 っている。 ２． 自動車検査の特殊性 ・ 航空機や船舶などでも第三者機関による検査は重要で、国などがこれを 実施。 ・ これらの製品は数が少なく、メーカーや使用者が限られ、大きな組織の 品質管理を検査すれば目的が達成される。 ・ 自動車においても、大メーカーで大量にまとまって生産される新車につ いては、メーカーの製造過程における品質管理を検査すれば目的が達成 される。 ・ 一方、自動車検査の問題として、継続使用過程車の使用責任が多種多様 の所有者に委ねられていること、またその数が膨大であるという問題が ある。また、継続使用過程車以外に、多品種少量生産の車、改造車、並 行輸入車など、大メーカーにおける品質管理の検査だけでは扱えない新 規検査対象車の検査が必要である。従って検査方法については航空機や 船舶などと違った取り扱いが必要となり、現在の検査制度が出来上がっ ていると理解。 ・ 「非国家公務員化出来ない理由」を議論するためには、「どのような検査 1 体制とすべきか」という議論が必要。 ３． 現状の検査制度についての認識 ・ 法人が実施している検査は、安全確保と公害防止のため車が法令に適合 しているかどうかを判定するための検査である。法令を守らせる警察と 同じような業務である。そのほか、車種毎の税金の確定、車の同一性の 確認など、自動車の管理についての仕事も実施している。 ・ このような検査は、国または、国が権限を与えた、受検者と利害関係の ない第三者機関が実施する必要があり、そのような制度にすることは品 質管理の基本である。 ・ 一方、大量の車を検査するためには、部品を分解せずに検査をすること が必然となり、受検者には別途、整備について責任を分担して貰う必要 がある。 ・ 自動車の数が多いことから、第三者機関ですべての検査を実施すること が現実的でないことから、指定整備業者にも検査の権限を与えることに なったとの理解。指定整備工場は受検者と利害関係があるので、厳正で 公正な検査が遂行されているかどうかという ことについて、国が指導、 監査をする必要がある。指定整備業者は検査機器を持ち、資格を持った 検査員を雇用する必要がある。指定整備業者の数は現在約 28,000。 ・ 検査設備を持てず、検査員を雇用できない零細整備業者が多くあり、こ れらの