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自動化広域分散ネットワークシステムの提案 株式会社 演算工房 杉田直紀 １．はじめに （コンビナートの現状 と考えられる． とロボット技術の進歩） ① 「技術の水準」が 「我々のロボットに対するニーズ」 に追いついてきて，ロボットを活用した様々なビジネスを創 出する準備が整ってきた． ＜演算工房の紹介＞ ② 大手メーカーを中心にこれまで 「夢」と思われていた はじめに当社の紹介を簡単に行う．当社は200 1年に設立 人型 ・二足歩行ロボットを現実の物として製作し，公開およ されたいわゆるIT ベンチャー企業である．しかしながら，世 び限定的ではあるもののビジネス展開し始めた． の中に数多くあるIT ベンチャー企業と異なる点は，当社のシ ③ 日本人独特の 「ロボット」に対する過剰なまでの期待 ステムの多くが建設，特に土木工事の現場向けであるという 感が，①および②と共に刺激された． 点である．建設だけではなく，農業や養殖漁業など労務集約 一口に 「ロボット」といっても，故手塚治虫氏の代表作 「鉄 的な現場に焦点をあて，IT で現場の作業を 「楽にできる」シ 腕アトム」(4)の主人公 「アトム」に代表されるような人の形 ステムを日夜検討している． をした自律運転する機械を示すだけではなく，植物工場(5)や エコハウスのように従来の制御技術を組み合わせ，あるエリ ＜ロボット技術の進歩＞ アの環境の変化を計測 ・制御するようなものもロボットとい 当社がこれまでに開発してきたIT システムは，広義にはロ われることがある． ボットの一種である．一方，2000 年に人型ロボット「ASIMO」 が本田技研工業株式会社から発表(1) されて以来，様々なメー ＜生産工場以外の現場へのロボット導入＞ カーから工場以外の場所で，複雑な作業あるいは人とのコミ 前節で述べたように広い意味でロボットを捉えると，2008 ュニケーションをすることのできるロボットが提案されるよ 年 12 月現在，多種多様なロボットが生産工場以外で使用され うになった(2) ． ている．ロボットが稼動するのに不向きな環境の土木建設現 これを機にロボットビジネスの可能性と地域活性化を狙い 場でも，例えばトンネル掘削のためのシールドマシンや自動 全国各地にロボット創出プロジェクト，企業間ネットワーク 1 測量器 などが使わ