犯罪心理になれよう 第19回 - 行動統計科学研究分野.pptVIP

犯罪心理になれよう　第19回 講堂計量学研究分野 B3　植村菜穂子 文献 女性犯罪　中谷瑾子編 第1章総論　第2節　女性犯罪の原因 第2款　心理学的アプローチ 今日の内容 女性犯罪の心理的発生基盤 女性に多く見られる犯罪の原因 発達過程における女性の心理的危機と犯罪 まとめと展望 はじめに レヴィン、Ｋ．（1956）Ｂ　＝　f　（P　?　E） B：人間の行動 P：人、E：環境 犯罪行動は、人間の資質と環境との関わりの中で生じる 犯罪動因として固体心理を取り上げる場合 社会的な背景を視点に置く必要がある 現代社会の性差 女性に対する価値観の多様化 男女ともに生き方の自由な選択が要求される 人格上の性差の縮小 知的能力面の性差は認められない 体力、生理差、生物学的差異（妊娠、出産） 心理的な面に影響を与える 性差が完全に消失することはない 女性特有の犯罪原因 社会学的、生物学的要因を人格に取り入れ、統合できない→苦悩、不適応な状態 女性犯罪の原因、行動特徴としての人格特性 欺まん性、自己顕示性、嫉妬心、怨恨、雷同性（受動性）、情緒不安定 女性の受動性 女性犯罪の多くに見られる共通の問題 女性の生き方に関わる受動性 女性の生殖機能と体力の弱さから生じる、本能的、運命的なもの より社会的要因によって後天的に形成された生き方に関する受動性 男性にも認められる 男女を差別する親の養育、社会一般がそれを期待していること 女性犯罪の原因と受動性 窃盗 出来心、誘われて→雷同性 洋服、装飾品→虚飾を好む傾向、他人によく思われたい、愛されたいという受身の欲求 男子の窃盗 遊興、飲食のための資金調達を目的とした倉庫荒らし、空き巣、自己使用のための車、車上物窃盗、万引 殺人犯 身近な人の殺人 嬰児殺、尊属殺、自殺関与等 殺人の動機、原因 愛情の喪失、嫉妬、心中の意図、家族の反撃、出産の隠蔽→荒々しい憤怒や絶望などの情動行動　自分にとって意味のある人から愛されたい、よく思われたいという受身の姿勢 放火 人格偏奇の強い異常人格や精神薄弱者に多く見られる 人格上は正常範囲に属している人でもまれに放火事件を起こす 過敏、内向的、感情発散ができず不満を鬱積させるタイプ 不満の対象に直接向かっていくだけのエネルギーをもたない 女子に多い動機 怨恨、復習、嫉妬等←女子の情動性 売春 成人：生活維持、少年：小遣い稼ぎ、遊び、好奇心 成育史 少年時代、両親から十分な愛情を得ていない 夫や恋人から冷遇されている 基底に愛情欲求不満をもつ 虚飾、虚栄、遊興志向 特別な能力や技能を必要としない、安易な売春を選ぶ 覚醒剤等薬物関係事犯 薬物乱用女性の特徴 事犯の大部分は自己使用 使用の契機は「誘われて」という受動的なものが多い 特に覚醒剤乱用者は暴力団員と関わりが深い 性格特性 自己顕示性、社会性の未発達（未成熟性）、意志薄弱、神経症傾向 発達過程における女性の心理的危機と犯罪 成長に応じた発達課題を十分に解決できずに心的混乱が生じると、精神障害や犯罪?非行に陥る エリクソン　心理社会的危機と犯罪?非行の関係 青年期における自我同一性拡散と犯罪?非行 初期成人期の危機と犯罪 中期成人の危機と犯罪 後期成人の危機と犯罪 青年期における自我同一性拡散と犯罪?非行 思春期から青年期の身体的、生理的変化→新たな自己存在の認知 性的同一性形成に関して混乱が生じやすい 自己同一化のモデル 性同一性、自我同一性の形成 女性の生き方に関する価値観の多様化 受動的、依存的な女性はモデル選択時に困難を生じやすい 指導力のある身近な親、教師がモデルとなるべき つづき 非行少女の場合 モデルがいない 家庭、学業の問題から、未来展望がもてない→自我同一性の拡散、自己否定的、自己損傷的態度→適応的な自己決定から逃避 否定的同一性を確立することで、精神的な安定を得ようとする 周囲からのレッテル→期待に応じてますます非行が進化 初期成人期の危機と犯罪 親や社会の保護から脱し、大人として社会参加する 対等な人間関係の中に親密さと連帯感を持つことが発達課題 結婚前の20代女性 仕事に喜び ロマンチックな結婚を夢みる 比較的安定した時期→犯罪は少ない つづき 親密さ、連帯感をもてない 社会から孤立した女性の場合 職場不適応、転職を繰り返す 親密さや連帯感を必要としない職場へ 孤独を癒すために金品に固着、見境なく男性に愛を求める 暴力団組員等、反社会的な男性に利用される 中期成人の危機と犯罪 結婚による夫婦関係、親子関係などにおける役割の自覚と協力 家族が相補う共同の家庭の建設が発達課題 妻、母、職業人としての多忙な生活 充実につながるが、危機も生じやすい 依存的、受動的な女性の場合 問題を他者に解決さ