旧西尾家住宅-大阪府.DOCVIP

の詳細説明○名称及び員数　　観心寺恩賜講堂　１棟　○構造及び形式　　木造、平屋建、、スレート葺、建築面積４５８．４４㎡○所　在　地　　　大阪府河内長野市○所　有　者　　　宗教法人　観心寺○建 築 年 代　　 昭和５年（１９３０）説　　明（１）観心寺の概要観心寺は大阪府河内長野市に所在する真言宗の寺院です。平安初期にが整えられ、特に中世に勢力をもった歴史的な寺院であり、数多くの文化財を所有しています。境内には室町前期に立てられた観心寺金堂（国宝）を核として、中世から近世にかけて建てられた群が伽藍を構成しています。今回新しく指定される恩賜講堂は、主要伽藍の西方、少し奥まった場所に位置しています。（２）指定される建物について　　　　　観心寺恩賜講堂は、木造平屋建、入母屋造、スレート葺、６間、７間（建築面積４５８.８８㎡）の大規模な建物です。本講堂は、昭和３年（１９２８）に昭和天皇の即位大礼にあたり、京都御苑内に造営されたの一部をされ、によって、昭和５年（１９３０）に建てられました。　　大饗宴場の下賜材を講堂に再利用する設計を行ったのは、大阪府の建築家です。設計にあたり新しい造形や要素が加えられていますが、大饗宴場の意匠がよく継承されています。が描かれた、シャンデリア、、、壁紙など豪華絢爛な内装を特徴づけているものは、全て下賜されたものです。また軸部も下賜材であり、大饗宴場の建築的特徴が随所に見られます。たとえば建物正面の円柱は、芯材の周囲に板材を張り合わせて造り、円柱上部のは金属板で成形されており、大饗宴場を短期間で効率的に建てるための様々な工夫が凝らされていることが分かります。（３）観心寺恩賜講堂の価値について　　　　　観心寺恩賜講堂は昭和天皇即位大礼にあたり造営された大饗宴場の一部を再利用として建てられた建築であり、雄大な品格と気品ある意匠を継承した、類例のほとんどない近代和風建築であり、日本近代の皇室建築の展開を理解することのできる貴重な建築です。以上のことから国宝及び重要文化財（建造物）指定基準の「（４）学術的価値の高いもの」と評価されました。（用語解説）○　観心寺金堂観心寺金堂は、昭和２７年に国宝に指定されました。その他観心寺境内には（室町後期）、書院（江戸前期）、（室町後期）が重要文化財に指定されています○　大日本楠公会　　観心寺は、楠木氏ゆかりの史跡として、昭和９年（１９３４）に国史跡に指定されました。大日本楠公会は、大阪府知事や大阪市長が役員となりを顕彰するための組織として、大正１５年（１９２６）に設立され、その本部を観心寺に置きました。　池田谷久吉　明治３０年（１８９７）生、昭和３１年（１９５６）没池田谷久吉は大阪を中心に活動した建築家、郷土史家です。大正９年（１９２０）に大阪府建築課の技師として採用されたのち、大正１５年（１９２６）に池田谷久吉建築事務所を開設しました。公共建築や社寺建築などを数多く設計し、岸和田城天守閣や神社などが代表作品として知られています。　有職文様　平安時代以来、公家階級で装束?調度などに用いられる伝統的文様です。　二重折上格天井縦横に縁組んで正方形の区画模様を構成する天井の仕上げが格天井であり、格天井を曲面で２回持ち上げたのが二重折上格天井です。最も格式の高い部屋に用いられます。　布帛織物の総称。　斗建築物の梁や桁にかかる荷重を柱に伝える役目をもつ部材です。四角い枡のような形の部材であることから「ます」とよばれます。河内長野市教育委員会提供写真１　観心寺恩賜講堂　外観河内長野市教育委員会提供写真２　　観心寺恩賜講堂　内観