第8回20100608 除细动器.pdfVIP

医用治療機器学 Ⅰ 第8回（２０１０．０６．０８） 除細動器 今回のテーマ（除細動器） 除細動が必要な心臓の状態、除細動器とは 何か、カルディオバージョンについて、除細動 器の回路構成、回路の浮遊容量、保守点検、 除細動器による事故について学ぶ。除細動器による事故について学ぶ。 除細動器(Defibrillator) •心臓に、大きな電気ショックを与えて、心 細胞を一度に興奮させ、正常な律動に戻す機 械 •教科書：P29 •直流除細動器が一般的 •心室細動や、心室頻拍に使用する •標準テキストP552 不整脈（心室細動） 参考ページ： http://ns.gik.gr.jp/~skj/arrhythmia/arrhythmia.php http://f35.aaacafe.ne.jp/~medtoolz/index.htm カルディオバージョン (Cardioversion) •心房細動の治療方法 •一般的には薬剤（キニジンなど）を使用し、全 身麻酔下で行う。身麻酔下で行う。 •キニジン：テキストP124（抗不整脈薬） •R波同期装置(Cardioverter)を組み込んだ 機器（教科書P37） •R波との同期をとらないと、心室細動を誘発す る危険性がある。（標準テキストP392） 出力レベル 心室細動除去：150～360J 手術後の心臓再始動：20～60J 心房細動の除細動：50～150J 最大出力 300～400Jを2～5m秒で放出 心臓直接通電で、心臓直接通電で、5050～～100WS100WS（ワット秒）（ワット秒） 瞬間的な電圧は、4～5kV 接触が悪い場合：電流が一箇所に集中し、火傷が発生 →エネルギーが体表面で消費され、刺激が無効になる 電極の接触部は、生理食塩水に浸したガーゼで包む。 テキスト：P３９５では、図４：⑥で、ゼリー（ペースト）を 塗る。 強く押し付けて、十分に接触させる。 胸骨/心基部（Sternum）と心尖部（Apex） 二つの電極：APEXとSTERNUM 心臓の先端部：Ａｐｅｘ ダイオードの役割 標準テキスト：P１８５ 電流を一方向にしか流さない リミッタとしての使い方（クランプ） ダイオードの整流特性 チョークコイルと、平滑回路：標準テキスト P２１１ コンデンサインプット型の平滑回路と、同 様の特性 「浮いている(floating)」ということ 電気回路が「フローティング」である状態 「電流は閉回路を流れる。」 高圧放電の回路（P394：図３）は、閉じている 閉じているが、外部との接触がない。 高圧トランスで、電磁誘導によってチャージされ、放電する。 回路は、切り離されている。 シャーシ（筐体）を「接地」されていても、交流電源側が接地されていても、シャーシ（筐体）を「接地」されていても、交流電源側が接地されていても、放電回路は放電回路は 接点を持たない このような回路を、「浮いている」という 完全に浮いている回路の電流は、外部に流れ出さず、また、流れ込みもない（閉じ ているから） 離れ小島の状態 電圧＝電位差であるが、基準となる「電位」は、こうした「浮いた」回路では、グラウ ンド（地面）である必要はない。 相対的な電位差で、電流が流れる。 教科書P4６ 回路の浮遊容量と漏れ電流 絶縁体は、「誘電体」として、コンデンサの性質を持つ。 回路が「浮いていて」も、空中に浮かんでいるわけではな く、周囲の絶縁体によって接触がある。 ここに、「静電結合」による、容量が発生する。