海上输送分野-国土交通.PDF

第１章 海上輸送分野 第１章 海上輸送分野 MLIT Maritime Bureau Annual Report 2013 MLIT Maritime Bureau Annual Report 2013 １．外航海運 ロ）外航貨物定期輸送 ⅰ）主要航路の輸送動向 （１）外航海運の現状 平成24年は、米国では、リーマン・ショック後の景気低迷から緩やかに景気が回復し、 平成 24 年の外航海運は、欧州の財政・金融問題等が新興国にも輸出減少の形で波及 欧州では政府債務問題への対策が進んだが、景気は足踏み状態が続いた。中国も欧州向 し世界的に景気減速の懸念が高まる中、市況の低迷、燃料油価格の高止まり等により全 け輸出が減少するなど経済成長が減速した。わが国では、消費刺激策で前半は景気が持 体的に厳しい事業環境となった。 ち直したが、後半は落ち込んだ。 今後の外航海運市況の動向は、欧州経済は低迷する一方で、米国経済の緩やかな回復、 このような状況において、海運業における定期コンテナ船の動きをみると、北米向 新興国の堅調な経済成長により緩やかに回復が進むものと見込まれるが、為替変動、燃 け・北米発の荷動き量は、前年とほぼ同水準、欧州向け荷動き量は減少したものの、欧 料油価格の動向も業績に影響を与えることが考えられ、引き続き注視が必要である。 州発の荷動き量は前年より増加を示した。 ① 世界の外航海運の現状 イ）世界の主要品⽬別海上荷動量 百万TEU 180 平成24年の世界の主要品目別海上荷動量は、トンベースで94億6,800万トン（対前