第33讲中和滴定.PDF

第3 章 物質の変化 第33 講 中和滴定③ 実験操作に用いるガラス器具 滴定実験で欠かすことのできないガラス器具3 種類を以下に示す ☆ 共洗いとはこれから用いる溶液で内部を数回すすぐこと． 指示薬 pH の変化によって色が変わるものを中和の指示薬といい，中和適定のときの中和点を 見つけるのに利用されている．主な指示薬の変色域と色の変化を以下に示す． 正確に pH を測定するには，特殊な電極を用いてH+ の濃度を電位差から読みとる機器 pH メーターを用いる必要がある． ☆ 中和滴定の指示薬は，当量点の液性と変色域が重なるものを利用する． 1 第33 講 中和滴定③ 2 第3 章 物質の変化 濃度がわからない酢酸水溶液A の濃度を，以下のようにして求めた．以下の空欄（ ① ） ～（ ③ ）に当てはまるガラス器具の名称を答えよ．また，このなかで純水で濡れたまま 用いることのできるガラス器具をすべて選び，番号で答えよ． 酢酸水溶液A を（ ① ）を用いて正確にはかりとり，（ ② ）に移した．これに純水 を加えて正確にV mLにした．これを酢酸水溶液B とよぶことにする． 1 V 酢酸水溶液Bの mL を （ ① ）を用いて正確にコニカルビーカーにはかりとり，これ 2 にCmol/L水酸化ナトリウム水溶液を （③ ）から滴下して当量点を迎えた． 純水を大気中に放置すると，大気中の二酸化炭素が溶解して弱酸性の水溶液となる．この 水溶液のpH を測定するとおよそ5.6になることが知られている．よって，雨水のpHはおよそ 5.6であるといわれている．大気中に酸性物質であるSO やNO が存在すると，pHは低下す 2 2 る．pHが5.6を下回る雨を酸性雨という． 以下の問につき，指示薬の変色域と色調の変化に関する表を参照して答えよ． (1) pHが5.6の雨水を集め，メチルオレンジ水溶液を一滴滴下したところ，雨水の色は何色 に変化するか． (2) pH が3.0 程度である酸性雨の被害を受けている地域の雨水を集め，メチルオレンジ水 溶液を一滴滴下したところ，雨水の色は何色に変化するか． 3 第33 講 中和滴定③ 中和滴定実験に関する次の問い(a～c) に答えよ． a ホールピペットを用いてはかりとった希塩酸 10mL を，蒸留水で正確に10 倍に薄め たい．それに必要なガラス器具として最も適当なものを，次の①～④のうちから一つ選べ． b 希塩酸をはかりとるホールピペットの取り扱いについて，次の記述①～④のうちから， 最も適当なものを一つ選べ．ただし，ホールピペットはあらかじめ蒸留水で洗浄し，ぬれ た状態にある． ① そのまま使用する． ② エタノールで中を数回すすいだ後，そのまま使用する． ③ はかりとる希塩酸で中を数回すすいだ後，加熱乾燥して使用する． ④ はかりとる希塩酸で中を数回すすいだ後，そのまま使用する． c 正確に10 倍に薄めた希塩酸 10mL を，0.10mol/L の水酸化ナトリウム水溶液で滴定し たところ，中和までに8.0mL を要した．薄める前の希塩酸の濃度は何mol/L か．次の① ～⑤のうちから，最も適当な数値を一つ選べ． ① 0.080 ② 0.16 ③ 0.40 ④ 0.80 ⑤ 1.2 次の文中の空欄に当てはまる語句を選択肢の中から選べ． 中和滴定における酸と塩基の組み合わせが（A ）の場合，中和点は酸性側にかたより， pH指示薬として （ B ）を用いると中和点の判定は困難である．中和滴定における酸と塩 基の組み合わせが （ C ）の場合，中和点前後の急激なpH変化が酸性側から塩基性