厚生科学研究费补助金特定疾患対策研究事业.DOC

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厚生労働科学研究費補助金 (医療技術評価総合研究事業) 分担研究報告書 国民の視点に基づく適切な診断過程の確立に関する研究 「診断に関する研究のエビデンスレベル分類法」 分担研究者 森實敏夫         神奈川歯科大学内科           教授      研究要旨: 診断に関する研究については、診断法を実施するという介入の有無により、生存、治癒率等のアウトカムの改善を証明する研究は数少なく、一方で診断法の診断能に関する研究は多数行われている。そこで、診断に関する研究のエビデンスレベル分類法は上記の方法とは異なるものが必要とされる。今回、消化器疾患診断ガイドラインのために、診断に関する研究のエビデンスレベル分類法を考案した。診断法実施の決断の根拠として、強い根拠から弱い根拠まで分類することによって、診断に関する研究のエビデンスレベルを分類することは、臨床医の決断の際に有用である。診断法を実施すべきかどうかの決断は、事前確率などさまざまな要因によってなされるが、実施することによって患者にとって意味のある、すなわち臨床的意義のあるアウトカムが改善することが証明されていれば、実施すべきと決断することが必然的となる。そこで、診断法実施という介入が行われた研究かどうかで分類する。次いで、アウトカムが臨床的意義のあるものかどうかで分類する。さらに、ランダム化比較試験またはメタアナリシスか、非ランダム化比較試験か、コホート研究あるいは症例対照研究かで分類する。一方で、介入が行われていない研究は診断能の解析が主題かどうかで分類し、以上から全体としてType IからVまで分類する。診断能に関する研究では、感度?特異度などの診断能の指標を評価する。さらに、診断法の適用レベルをスクリーニング、サーベイランス、診断の3段階に分類し、組み合わせる。 研究要旨: 診断に関する研究については、診断法を実施するという介入の有無により、生存、治癒率等のアウトカムの改善を証明する研究は数少なく、一方で診断法の診断能に関する研究は多数行われている。そこで、診断に関する研究のエビデンスレベル分類法は上記の方法とは異なるものが必要とされる。今回、消化器疾患診断ガイドラインのために、診断に関する研究のエビデンスレベル分類法を考案した。診断法実施の決断の根拠として、強い根拠から弱い根拠まで分類することによって、診断に関する研究のエビデンスレベルを分類することは、臨床医の決断の際に有用である。診断法を実施すべきかどうかの決断は、事前確率などさまざまな要因によってなされるが、実施することによって患者にとって意味のある、すなわち臨床的意義のあるアウトカムが改善することが証明されていれば、実施すべきと決断することが必然的となる。そこで、診断法実施という介入が行われた研究かどうかで分類する。次いで、アウトカムが臨床的意義のあるものかどうかで分類する。さらに、ランダム化比較試験またはメタアナリシスか、非ランダム化比較試験か、コホート研究あるいは症例対照研究かで分類する。一方で、介入が行われていない研究は診断能の解析が主題かどうかで分類し、以上から全体としてType IからVまで分類する。診断能に関する研究では、感度?特異度などの診断能の指標を評価する。さらに、診断法の適用レベルをスクリーニング、サーベイランス、診断の3段階に分類し、組み合わせる。 研究目的 診断に関する研究のエビデンスレベルの分類は、治療に関する研究と同じものを適用するのは困難である。現在まで報告されている診断に関する研究のほとんどは、検査や症状などの診断能に関する研究であり、臨床に適用した場合に、生存や治癒などのアウトカムがどの程度改善するかを示したものではない。一方で、治療に関する研究の場合、ランダム化比較試験により、治療という介入を行うことによって、臨床的な意義のあるアウトカムが改善することを証明した研究が多数行われているため、研究の妥当性と臨床的意義がほぼ一致した分類法を用いることによって、エビデンスレベルを分類することができる。しかし、診断法に関する研究に同じ分類を当てはめると、ほとんどの研究がエビデンスレベルの低い、臨床的な意義の不明な研究に分類される恐れがある。 そこで、診断に関する研究については、異なるエビデンスレベルの分類を作るべきと考えられる。今回、診断に関する研究を診断能と臨床的有用性の観点および、その診断法が適用される被験者の事前確率の違いから分類する方法を考案したので報告する。 研究方法 診断に関する研究から得られる知見 診断に関する研究からは、1)診断能、2)適切なアウトカムに対して証明された臨床的有用性、の2種類の知見が得られる。そこで、介入として診断法の実施が行われた研究かど

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