冈山医学会第60回总会演说抄录-J-Stage.PDFVIP

岡山醫學會第60回 總會演説抄録 昭 和25年6月24日(土)-25日(日) 岡 山 醫 科 大 學 生 化 學敎 室 講 堂 第 1 日 は殆ど存 しないのであるが(濱崎,稻本,小西) この性質が若 し腫瘍組織に受けつがれるもの 開會の辭 　緖方 主 幹 議 事 　(庶務會計報告,役 員選擧) ならば,腫 瘍の鑑別に重大な意義を有するこ とになる.リ ボ核酸證明には無水アルコール 1. 小胃を形成 した胃硬性癌の一剖檢例 固定材料にチオニン染色を行 ひ,Ribonuc lease作 用を參照 した.腺 癌,圓 柱上皮癌,骰 病 理　佐 伯 孝 友 子形上皮癌,扁 平上皮癌,單 純癌等は量的 50歳 の男.2～3年 前より慢性胃炎樣症状あ 差はあるが何れもリボ核酸顆粒が多數に認め り,約4ケ 月前より腹部膨滿 し腹水貯溜を主 られる.又 腺癌等で分泌機能の旺盛な癌細胞 症としたため肝硬變症と思はれたが,死 前1 では空泡状顆粒に富み,RNAは その間隙を充 ケ月頃腹腔内淋巴腺轉移の觸知で胃癌と診定 して存す.肉 腫細胞原形質は少量乃至中等量 され,剖 檢で全胃壁を侵した硬性癌で胃は甚 のRNAを 容れるも癌腫の如きRNA顆 粒 を だ小さく牛角状を呈 し腹水は肝門部轉移によ 形成せず無定形に見える.吉 田腫瘍細胞では る事が判明胃壁が瀰慢性に侵され而も限局 し RNA顆 粒は非常に豐富であつて顆粒の性状 た腫瘍を形成 しない場合の多くは硬性癌で, は癌に似てゐる.以 上各種惡性腫瘍細胞につ 通常嘔吐なく潜血反應陰性で腫瘍を觸れず屡 々診斷困難である.尚 本例では次の如き種々 いてRNA並 に空泡状顆粒の分布を述ぶ. な興味ある癌細胞核の粘液變性を認めた. 1) 3. 中國に於ける日本人回歸熱の病理學 萎縮型:核 が多角形,金 米糖状に萎縮 し,核 周邊に淡明部が現はれ,該 部中に細纎維,網, 的樣相(回 歸熱研究　第2報) (戰時病理學的知見　その8) 顆粒を容れるもの. 2) 潰瘍型:核 の1側 に 潰瘍を生じ半月,三 日月状となり.核 缺損部 病 理　那 須 毅 に一致して淡明部が現はれ,中 に前記の纎維, 1944年4月 から6月 にかけ洛陽附近の戰 顆粒を容れるもの. 3) 腫大型:核 が腫大 し鬪環境に於て發生した日本人 回歸熱 計12例 中に淡明部を生じ纎維,顆 粒を容れる もの. の脾,腎,肝,腦 の病變を組織學的に檢査 し 4) 消耗型:核 の染色素が次第に消耗變性す た結果は次のようなものであ