流域特性调査.PDFVIP

【土石流・流木対策編】 第1章 調 査 第1節 総説 本章は、おもに土石流・流木対策計画の基本となる土砂量・流木量を決定するための調査手法 を示したものである。荒廃渓流とその流域で生産 ・流出される土砂 ・流木に関する調査の標準的 手段を定めるものである。 【解 説】 本指針では、おもに土石流危険渓流・区域において、対策の基本となる諸情報を得る調査手法 を示している。 とくに移動可能土砂量調査・流木調査では対策の基本となる土砂量・流木量算定 手法を示している。 調査を大別すると、流域特性調査、移動可能土砂量調査、流木調査、設計・施工に関する調査、 土石流危険渓流調査、土石流危険区域調査に区分される。土石流危険渓流調査ならびに土石流危 険区域調査においては、別途調査要領・マニュアルを参考とする。 第2節 流域特性調査 自然特性調査は、砂防計画で対象とする土砂生産・移動特性及び降雨特性を検討するための 基礎資料を得るために実施する。 【解 説】 土砂の生産・流出には、斜面勾配や河床勾配等の地形や地質、降雨、流量などの条件が大きく 影響している。このため砂防計画を検討する際、対象となる流域の地形、地質、水文等の自然特 性を把握することは重要であり、この自然特性調査では、以下に示す項目について調査する。 (1) 地形・地質調査 土砂の生産・流出特性を把握し砂防計画の生産・流出土砂量を検討するために流域内の地 形・地質特性を調査する。 地形図・空中写真・地形図などを利用して、砂防計画で対象とする土砂移動現象を設定す るための基礎資料を作成するものとする。 表 Ⅰ- 1-1に、地形図・空中写真・地形図などの既往文献から得られる情報をとりまとめ たものを示す。 (2) 水文調査 砂防計画において土砂の流出特性や計画流量を検討するために降雨流量特性を調査する。 計画規模の設定、計画対象流量の設定のための基礎資料として、埼玉県の大雨資料や各 観測所における降雨および流量観測を収集整理する。 土-1 【土石流・流木対策編】 表 Ⅰ- 1-2 既存資料からよみとることのできる地形・地質・土質情報 　　　　　　　資　料 ﾎﾞｰﾘﾝｸﾞ等 地 形 空中 地 盤 土　地 土　地 工事 製造 地質図 土質調査 地形分領図 得 られる 図 写真 図 条件図 利用図 記具 記具 資料 情 報 基図のｺﾝ 形 大地形 ◎ ◎ ○ ﾀｰ図使用 ◎ ◎ ○ 　 　 小地形 ◎ ◎ ○ ◎ ◎ ○ 　 　 態 微地形 微地形 ○ ◎ ◎ 分類図 ◎ ○ ○ 地 傾斜 ・起伏盤 ◎ ◎ ◎ ○ 　 　 　 地すべり地形 ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ ◎ 　 　 （ （ 　 崩壊地形