《道德经》(日文版).pdfVIP

Japanese by 欲すべきを見さざれば、 心をして乱れ Fukunaga Mitsuji ざらしむ。 6 是を以て聖人の治は、 其の心を虚しく 1 し、其の腹を実たし、 其の志を弱くし、 谷神、死せず。 是れを玄牝と謂う。 玄 其の骨を強くし、 牝の門、是れを天地の根と謂う。 道の道とす可きは常の道に非ず、 名の 常に民をして無知無欲ならしめ、 夫の 綿綿として存するが若く、 之を用いて 名とす可きは常の名に非ず。 知者をして敢えて為さざらしむるな 勤れず。 名無し、 天地の始めには、 名有り、 万 り。 物の母には。 無為を為せば則ち治まらざるは無し。 7 故に常に無欲にして以て其の妙を観、 常に有欲にして其の徼 （きょう）を観 4 天は長えに、 地は久し。 天地の能く長 る。 えにして且つ久しき所以の者は、 此の両者は、 同じく出でて名を異にし、 道は、 其の自ずから生ぜざるを以ての故に 同じく之を玄と謂う。 玄の又た玄、 衆 冲 （むな）しけれども之を用いて或 （つ 能く長えに生ず。 妙の門。 ね）に盈たず、 淵として万物の宗に似 是を以て聖人は、 其の身を後にして身 たり。 先んじ、其の身を外にして身存う。 2 其の鋭を挫き、 其の紛を解き、 その光 其の私無きを以てに非ずや、 故に能く を和らげ、 其の塵 （よご）れを同じく 其の私を成す。 天下、 皆な美の美たるを知るも、 斯れ す。 悪のみ。 皆な善の善たるを知るも、 斯 湛として或に存するに似たり。 吾れ誰 8 れ不善のみ。 の子なるかを知らず。 帝の先に象 （に） 故に有無相い生じ、 難易相い成し、 長 たり。 上善は水の若し。 水は善く万物を利し 短相い較り、 高下相い傾け、 音声相い て争わず、衆人の悪む所に処る。 和し、前後相い随う。 5 故に道に幾 （ちか）し。居るには地を 是を以て聖人は、 無為の事に処り、 不