邦訳『昆虫記』 をめぐって.docVIP

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  • 2017-09-16 发布于湖北
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邦訳『昆虫記』をめぐって 北海道大学経済学部 濱田 康行 〈ファーブル展〉  昨年、北大の博物館で「ファーブル展」という催し物があった。普段、理系の建物に出入りすることのない私だが、東京から来た友人が観たいというので一緒に行った。そこで教養の浅い私はとても驚いたのである。 展示室のガラスケースに『昆虫記』の最初の日本語訳が置かれていた。これは北大農学部の蔵書であったが、何気なくそれを見ているうちに“大杉栄”という訳者の名前が目に入った。 大杉栄といえば、無政府主義者という言葉がまず頭に浮かぶ。逮捕され憲兵に殺されたという当時の第一級の“危険思想”の持ち主である。アナーキストの大杉がなぜ彼の人生?思想の対極にありそうな“美しい澄み切った世界”である『昆虫記』の翻訳を手掛けたのだろう。思想形成の頭休めに読んだというなら話はわかる。一方の極にのめり込むと、その対極が恋しくなるというのは私のような凡人にもままあることだ。しかし、私の目の前に示されたのは、少し違う。翻訳というのは経験した人なら分かるが大変な作業だ。語学力はもちろんだが忍耐と時間がなければ完成できない。大杉の人生はたった38年間だ。この短い間に彼はとてつもない波乱に満ちた日々を送った。そして著作も多い。現代思潮社から彼の全集が出版されているが、それはなんと14巻もある。その多忙な彼が、仕事柄からいけば関係のない『昆虫記』の翻訳

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