添付型記憶媒体を用いた物体と環境の情報化.pdf

Title添付型記憶媒体を用いた物体と環境の情報化 Author(s)梅谷, 智弘 Citation Issue Date Text VersionETD URL /11094/1001 DOI Rights Osaka University 》 ～?フ ・3 添付型記憶媒体 を用いた 物体 と環境の情報化 梅谷 智弘 大阪大学大学院基礎工学研究科 システム人間系専攻システム科学分野 2004年1月 ! 添付型記憶媒体 を用いた 物体 と環境の情報化 梅谷 智弘 2004年1月 論文要 旨 近い将来,我 々人間が活動する環境で,複数のロボ ッ トが様 々なサービスを提供するこ とが期待 されている.また,建設作業環境 な どの一品生産の現場で も,作業の効率化,安 全化 を目標 としてロボ ッ ト化が検討 されている.こ のような環境では,環境 中の物体の状 態は時々刻々と変化するため,作業 を達成するその場 で,ロ ボッ トが清報 を取得すること が望 まれる.したがって,環境 中の物体の情報 を取得 しやすい環境 を構築することが必要 となる.本研究 では,環境中に存在する物体や環境 に,バ ーコー ドやIDタグな どの記憶 媒体 を添付 し,ロボ ッ トが容易 に物体や環境 に関する情報 を蓄積,取得で きるようにする 手法 を適用する.本論文では,こ の手法 を物体や環境の情報化 と呼ぶ. 添付型記憶媒体の基本機能は,環境や物体 に関連 した情報を環境や物体その ものに持た せ る,つ ま り,物体 と環境 とその情報 との関連付 けを容易かつ確実 に行 えることにある. そ こで,本論文では記憶媒体が持つ基本機能 をもとに,情報 を更新する機能,物 体を識別 する機能,記 億媒体の添付位置 を情報 として扱 う機能 を考え,それ らの機能により実現す る効果を体系的に論 じる.これ らの効果 を以下の具体的な問題 に適用 し,添付型記憶媒体 を用いた物体 と環境 の情報化手法 の実現可能性,有 用性 を示す. 記臆媒体を用いた物体 と環境の情報化 を実現するためには,物体や環境中の現実世界に おける状態 と,記億媒体やデータベース内に蓄積 された情報で表現 される状態 とを一致 さ せることが必要 となる.本論文では特 に,状態変化 に適応する事例 として,作業内容が変 化す る場合,物 体が組み合わされる場合,位 置情報 を取得する場合 を考 える. まず,作業内容が変化する課題 に対 して,ロ ボ ッ トが作業 を達成する場合 に単位時間あ た りにその作業情報 を利用することで削減が期待で きるコス トの量 を作業情報の有用 さ として評価 し,よ り有用な作業情報 を蓄える手法 を提案する.環境内で要求 される作業内 容にあわせ,作業情報 をより必要 とす る場所 に記憶媒体 を移動 させ ることで,環境全体で よ り有用 な情報 を蓄える.複数の移動 ロボ ッ トによる繰 り返 し搬送 シミュ レーシ ョンによ り本手法の有用性 を示す. 次 に,物体が組み合わさる場面 を想定 した作業の進捗 にともな う物体情報の更新法につ いて述べ る.組み付け作業では,組 み付 けに用い られた部品それぞれ に関連 した部品情報 や作業情報 を更新することが必要 となる.次 の作業を行 う場面で,組 み合わされた物体を 1つの作業対象の物体 として取 り扱 えるように,物体情報が蓄え られたデータベースを更 新する.組み付 け作業 におけるデー タベースの更新実験 を行い,提案手法の有効性を示す. そ して,記憶媒体が物体に添付 されることの性質を利用 した読み取 り器による記憶媒体 か らの情報取得の応用