広域合成PenicillinT-1220 にかんする臨床的研究.pdfVIP

CHEMOTHERAPY 1001 VOL.25 NO.5 広域 合成PenicillinT-1220にか んす る臨床的研 究 上 田 泰 ・松本文夫 ・斉藤 篤 ・嶋 田甚五郎 大森雅久 ・柴 孝也 ・山路武久 ・井原裕宣 東京慈恵会医科大学第2内科 T-1220はわが 国で 開発 され た β-lactam系の 新 抗 準液は1/15MpH7.2のリン酸緩衝液(PBS)で作製 した。 生剤 で あ る。本剤 はampicillinのamino基に4-ethyl -2 2)成 績 ,3-dioxopiperazinylcarbonyl基を導入 した もののNa 成績はFig.1,2のごとくで,接 種菌量 によって最小 塩 で,gram陽 性 ・陰性 菌 に対 して抗 菌力 を有 し,と く にKlebsiella,Proteus,Pseudomonas,Serratiaなどにす ぐれ 発 育阻止濃度(MIC)の変動がみ られたKl-50-53株の 106cells/ml菌液 ではPCG以 外の3剤 は ともに活 性 濃 た抗 菌力 を有 してい る。 度の減少 をみ とめなかったが,108cells/mlの菌 量では 今 回,わ れ われ はT-1220に つ い て基礎 的 検 討 を 行 3剤 とも活性濃度 が減少 し,残存活性率 はCBPCが も な うとともに,内 科 系諸感 染 症 に対 す る本剤 の臨床 評価 っ とも高 く,ついでT-1220,ABPCの順であ り,本剤 を試 みた ので,そ の成績 を報 告す る。 の残存率は約55%で あった。 1.抗 菌 力 一方接種菌量 によってMICの 変動がな く,3剤に対 1. 培養 菌液 中で の安 定性 1) 方 法 す るMICが いずれ も100μg/mlかそれ以上 であった Kl-50-32株の菌液で は3剤 とも菌量106,108cells/ml T-1220に対 す る感 受性 が接種 菌 量 に よ って変動 また で活性濃度 の減少がみ られ,残 存 活性 率 はCBPC,T- は変動 しない 臨床 分 離KlebsiellaPneumoniae各1株,す 1220,ABPCの順 に高 く,本剤 のそれ は1時 間が40%, なわ ちKl-50-53株とKl-50-32株を用 い,こ れ ら2株 2時間が25%であった。 をそれ ぞれbroth中 で一夜 培養 した後,生 菌 数 を算 定 以上の成績か ら本剤 はKlebsiellaPneum