《人间失格》研究——围绕大庭叶藏的心理状态.pdfVIP

《人间失格》研究 －－围绕大庭叶藏的心理状态－－ 摘 要 《人间失格》发表于1948 年，以主人公大庭叶藏的“充满羞愧的一生”开 始，作品风格整体贯穿了厌恶自己，讨厌自己的感情色彩，而且描述了主人公悲 惨不幸的命运。关于自我对自我评价这一概念，主人公将自我定义为十分消极的 “罪恶的集合”“生来便是阴影”。为解决为何主人公会对自己有如此消极评价的 这一疑问，本论文第一章说明研究动机与目的，研究范围以及方法，并对先行研 究做整理与讨论；第二章通过分析主人公对自我的评价认识以及他对周围人的评 价认识，来考察主人公的性格特征；第三章着眼于对自我印象和自爱型人格障碍 的视点，对叶藏的行动以及心理进行分析考察；第四章结论，整理前面论述各个 环节，提出不要只看行动来评价个人，而是试图理解人的心。许多批评家都分析 过太宰文学，但从心理学的角度阐述的研究不是很多。把自我对自我的概念，父 母对儿童健康成长的重要影响，儿童时期所受的虐待对心理健康的影响等心理学 的观点与文本分析结合起来，从而得出作品主人公性格形成的原因，在国内太宰 文学研究领域属较为新颖的尝试。故本研究从心理学观点出发，以叶藏的性格与 心理活动为研究主题，来探讨导致其扭曲性格以及特殊心理的过程。 『人間失格』研究 －－大庭葉蔵の心理様態をめぐって― 要 旨 『人間失格』は、「恥の多い生涯を送ってきた。」という主人公の言葉で始ま る。その冒頭の表現に呼応して、作品中には主人公葉蔵の自己嫌悪の感情が一 貫して流れており、彼の不幸で悲しい運命が連続的に語られている。自分はど ういう人間なのか、つまり自己イメージについて、葉蔵はかなり自分を嫌悪す る言い方をする。「罪の固まり」、「生まれながらの日陰者」などと自己規定し ている。何故主人公の自分に対する評価はこれほど厳しいものなのかという疑 問を解決するために、まず、大庭葉蔵という人物を分析し、彼の自分自身に対 する見方と周りの人との関わりを通じて見えてくる性格を考察する。次に、自 己イメージと自己愛型人格障害の視点に基づいて、葉蔵の行動および心理を分 析し、考察する。太宰文学は、多くの評論家によって論じられてきたが、心理 学の観点から、太宰文学を分析した資料はそれほど多くはないと思う。したが って、本研究は心理学の観点から、葉蔵の性格と心象風景をテーマにし、その 歪んだ性格と特殊な心理に至った過程を探ってみたいと思う。 目 次 1 はじめに 1 1.1 研究目的と研究動機 1 1.2 研究方法と論文構成 1 1.3 先行研究 3 作品の位置づけと自伝性 3 作品論 4 人物像論 5 2 葉蔵の性格 7 2.1 葉蔵の告白 7 2.2 葉蔵の他人に対する見方 14 親に対する見方 14 竹一に対する見方 15 堀木に対する見方 17 2.3 葉蔵の女性に対する見方 21 2.4 葉蔵の人間恐怖について 26 2.5 葉蔵の道化について 30 2.6 葉蔵の性格 32 3 葉蔵性格形成の分析 33 3.1 葉蔵の自己イメージについて 33 3.2 他者を見るまなざし 39 3.3 道化の心理 42 4 結論 45 参考文献 46 謝 辞 49 個人履歴 50 1 はじめに 1.1 研究目的と研究動機 筆者は、大学院の日本近代文学の授