「分数のたし算と引き算」s036（PDF155KB）.PDFVIP

プログラムを取 り入れた指導事例 （小学校 ５年 算数） １ 単元名 分数のたし算 とひき算 ２ 単元について （１）単元観 本単元は，学習指導要領第 5 学年Ａ （４）「分数についての意味を深めるとともに，異分母の分 数の加法及び減法の意味について理解 し，それらを用いることができるようにする」を受けて設定 されている。 児童はこれまでに，分数の表 し方，大きさの等 しい分数，同分母の分数の加減計算について学習 してきている。本単元では，分数の意味や表 し方についての理解を深めるとともに，異分母の分数 の加法及び減法の計算の仕方を考え，それ らの計算ができるようにすることをねらいとしている。 「分数」については，約分や通分の意味とその仕方について指導する。また，「異分母の分数の計 算」については，真分数をはじめ，仮分数や帯分数を含むものも指導する。 （２）児童の実態 ～ 省略 ～ （３）指導観 第 １小単元では，大きさの等 しい分数について学習する。ここでは等 しい分数が多数存在するこ とから学習するが，あえて，異分母の分数の大きさ比べから導入する。分母が違 う分数の大きさを 比べる学習をすることで 「分母が違 うからそのままでは大きさが比べられない」とい う問題意識を 持たせるとともに，必要観から通分の学習につなげていきたい。その際，面積図を活用 し，話 し合 いの中で通分することの本質的な意味理解を図りたい。 第 ２小単元では，第 １小単元で，数 としての分数の理解を深めたことを受けて，分数の計算につ いての学習内容に入る。はじめに，異分母の分数の加法計算を扱 う。問題文の中の 「あわせて」と い う言葉を手がかりにすれば，容易に立式できる。この計算は通分することにより，同分母分数の 加法や減法と同様に計算することができる。しかし，分数の大きさがわからないでたし算をすると， 児童は分母同士をたして分母を求め、分子同士をたして分子を求めてしま う。これは，分数の大き さに対する概念が形成 されていないことから起きると考えられる。この単元では，既習内容である 同分母の分数の加法計算との比較から， 「異分母の分数のたし算の計算の仕方」とい う課題を明ら かにして取 り組んでいき，分母が違 うことから，既習内容である通分を活用 して同分母の分数にな おして計算することに気づかせていく。 「同じ分母にすれば，分子が １の分数の何個分で計算でき ること」を図を利用 した話 し合いの中でしっかりとおさえていく。 異分母の分数の加法計算に続き，減法計算について扱 う。前時と同様，通分を活用することで， 同分母の分数の減法計算に帰着 して考えることのできる良さをしっかりとおさえていきたい。 さらに異分母の分数の加減計算を効率よく処理するために，通分の仕方を工夫する学習をする。 単に分母同士をかける方法で通分すると，答えを約分する必要がある問題を扱い，最小公倍数を生 かした通分のよさを実感 させていく。 ３口の加減計算では， ２口ずつ通分する方法 と３口を一気に 通分する方法を児童から引き出し，共有化 した上で，児童個々の理解や習熟の状況に応 じて選択さ せていくようにする。続いて，帯分数の加減計算を学習し，異分母の分数の加減計算の習熟を図り たい。 第 ３小単元では，時間の分数表示について学習する。何分を表す 目盛 りをもとに， １時間が６０ ４５ 分であることから 時間とい う見方や，何時を表す 目盛 りをもとに，１時間を １２等分 した９個分 ６０ ９ から 時間などの見方を児童から引き出すために，時計盤を活用 していきたい。時間の分数表示は， １２ 複雑な時間を含む問題解決に有効に働 くのでしっかりと指導していきたい。 ３ 単元の目標 ○大きさの等 しい分数の存在を認め，約分や通分の意味や異分母の分数の加法及び減法の計算の仕方 を考え，分数の意味の理解を深めようとする。 （関心 ・意欲 ・態度） ○単位の考えに着 目して，分母をそろえることの意味を考え，異分母の