分母分離形2次元システムに対するDisturbance-Dec。upーedオフザ.PDFVIP

NDC　501．9 　　　分母分離形2次元システムに対する Disturbance　・　Decoupledオブザーバの設計＊ 下西二郎＊＊西山宗弘＊＊ （昭和59年4月21日受理） for　Separable－Denominator　2－D　Systems＊ Jiro　SmMoNism＊＊　and　Munehi’ro　NisHiyAMA＊＊ （Received　April　21，　1984） disturbance　decoupled　observer． テムに対するこの種の研究は見当らな．い。 1．緒 言 　本論文では，未知入力としての外乱を含むあるクラスの 　2次元システムに対して幾つかの状態空間モデル1）～3） Roesserモデルを対象とし，オブザーバが存在するための が提案されて以来，構造解析，実現閤題などの研究4）”一7）に 十分条件を導出する。更に，安定で最小次元のオブザーバ 加えて，最近では2次元システムに対する逆システム8）， を構成するアルゴリズムを示す。ここで，あるクラスの 極配置9）一一12）非干渉化13）などの研究も見られるようになっ Roesserモデルとは，伝達関数の立場で分母が単変数の2 てきた。極配置および干渉化には状態フィードバックを必 つの多項式の積で表現できるような分母分離形Roesserモ 要とするが，一般に状態は直接観測できないことから状態 デルである。このモデルは安定判別が容易であるという利 観測器（オブザーバ）を構成することが必要となる。 点があり，ディジタルフィルタの設計など広く応用されて 　2次元システムに対するオブザーベの構成については， いる17，18）。 雛元ら9）やStavroulakis　14）らの研究があるが，前者の方 　以下では，まず被対象システムを記述し，それに対する 法では最小次元オブザーバが必ずしも構成できないし，後 オブザーバを定義する。続いて，オブザーバの最小次元数 者の方法ではオブザーバの安定性が保障されないなど，未 を明らかにすると共に，オブザーバが未知外乱をdecoupl－ 解決の問題も残されている。更に，いずれの場合において ingできるための必要十分条件を導出する。次に，安定な も，被対象システムの入力は全て既知であると仮定されて オブザーバが構成できるための十分条件を与え，安定なオ いるが，実際的見地からは未知入力としての外乱が含まれ ブザーバを構成するためのアルゴリズムを示す。 ることを考慮することが自然と考えられる。 　最後に，本論文で用いる主な記法を述べると以下とな 　1次元システムの場合，未知入力を含むオブザーバの構 る。 成法に．関して多くの研究が見られる15）、16）が，2次元シス 　Rnxm　　　：nxmの実行列の集合 ＊第26回自動制御連合講演会（昭58年11月）にて一部発表　In　　　　　：n次元単位行列 ＊＊電気主学科 　MT，　M＋　　：Mの転置および一般化逆行列 一一一@33　一 津山高専紀要第22号（1984） Range［M］　：Mの値域 糎｛隣1；］一［盤：1；］1・＝・　　（・） Null［M］　　：Mの零空間 が成り立つならば，S。はSの（V十lt