福島第一原子力発電所事故-oecdnea原子力安全の対応と教訓.pdfVIP

福島第一原子力発電所事故 OECD/NEA 原子力安全の対応と 教訓 要旨 NEA 福島第一原子力発電所事故 OECD/NEA 原子力安全の対応と教訓 要旨 © OECD 2014 NEA No. 7217 経済協力開発機構 原子力機関 この“福島第一原子力発電所事故 OECD/NEA 原子力安全の対応と教訓”の日本語訳は OECD の公式的な翻訳ではありません。そのため、OECD はその正確性を保証するものではな く、またその解釈や使用がもたらすいかなる結果についても、一切責任を負いません。 This Japanese translation of The Fukushima Daiichi Nuclear Power Plant Accident -OECD/NEA Nuclear Safety Response and Lessons Learnt is not an official OECD translation; hence, the Organisation does not guarantee its accuracy and accepts no responsibility for any consequences of its interpretation or use. 本日本語訳は、独立行政法人原子力安全基盤機構（JNES ）の協力により提供されています。 This Japanese translation of the original English text has been provided courtesy of the Japan Nuclear Energy Safety Organization (JNES). 報告書全文は でご覧になれます。 The full publication is available at . OECD/NEA Publishing, 2 rue André-Pascal, 75775 PARIS CEDEX 16 NEA 事務局長からの緒言 2011 年3 月 11 日、日本は、その東海岸が巨大地震とそれに続く津波に襲われ、何千人にも上る命 が奪われるという史上最悪の複合自然災害に見舞われた。この複合自然災害は、冷却に必要な電 源と最終ヒートシンクの長時間の喪失による福島第一原子力発電所の事故も引き起こした。この事故 自体による死傷者はなかったものの、避難した何万人もの国民の生活に影響を与え、莫大な経済的 損害を生み、周辺地域に大きな環境的損害をもたらした。 原子力エネルギーの安全利用のための科学的、技術的、法的な基盤を維持し、発展させるという NEA の活動の一環として、また、「より良い生活のためのより良い政策」を促進するというOECD の使 命に寄与するために、NEA は、国のレベル及び国際的なレベルで適切なフォローアップ措置が講じ られことを念頭に、加盟国及び協力国と緊密に連携して事故の原因調査と教訓の抽出に取り組んで いる。既に多くの作業が完了しているが、調査研究は今後も実施されることになっている。 この事故は、原子力の利用自体に疑問を投げ掛けることは殆どなかったが、原子力には最高水準の 安全が必要であり、安全については定期的に見直し改善する必要があること、そして、この点に関し ては絶対に自己満足に陥ることがあってはならないことを、私たち全てに再認識させた。 福島第一原子力発電所の事故は、原子力安全をどう評価し確保するかを見直す上での大きな転機 となるものである。こ