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グラフと表 ここでは、Wordでグラフと表を作成する方法を習得する。 グラフ グラフは観測したデータの傾向を直感的に理解するのに適した方法である。グラフはExcelで容易に作成できる。Wordでも作成できるが、Excelの方がより細かな制御ができる。そのため一般的にはExcelで作成したグラフをWordにコピーする。 Execlには以下のようなグラフがある。 棒グラフ 折れ線グラフ 散布図 株価 データに応じてグラフの種類を選択する。 棒グラフ ここでは、もっとも基本的な棒グラフの作り方を説明する。棒グラフには縦棒と横棒がある。縦か横かは好みとレイアウトの都合で選択すればよい。ここでは、縦棒についてだけ述べる。また、縦棒には3D効果を付けることができるが、それによってデータの解釈に変わりはないので、ここでは省略する。 縦棒には集合縦棒と積み上げ縦棒、100%積み上げ縦棒がある。積み上げ縦棒は合計を示し、100%積み上げ縦棒は割合を示す。棒グラフは、系列の異なるデータが並ぶため、系列間の比較に適している。また、積み上げ縦棒は合計を示すため、統計データの表示にも適する。 折れ線 x軸の目盛が数値であるとき、系列内でxの増減に対する傾向が見られる。棒グラフはx軸の目盛が非数値である場合に適するが、系列内のデータの傾向を見るには適さない。その目的には折れ線グラフが適する。 折れ線グラフでは、2つのデータ系列x、yを点(x,y)とみなし、それらを連結した直線を描く。ただし、xは等間隔でなければならない。 散布図 散布図では、2つのデータ系列x、yを点(x,y)とみなし、それらを連結した直線ないし近似曲線を描く。折れ線との相違はxが必ずしも等間隔である必要がないことである。本科目では最もよく使うグラフである。 散布図には近似曲線を表示することができる。実は、散布図でなくても近似曲線を追加できる。それには[グラフ]([近似曲線の追加]を選択すればよい。 対数グラフ 対数グラフは特定の種類を指すのではない。グラフの目盛が対数であるかどうかを意味する。 データが急速に拡大する場合、例えば、y=axのような指数関数の場合、x=loga(z)を用いると、y=zとなる。このように対数(log)を用いると指数関数でもわかりやすい直線で表すことができる。このような場合、対数グラフを使う。 x軸が1,10,100,…と増加する対数グラフでは、折れ線グラフで軸を対数にする。しかし、x軸の間隔が10nでは荒すぎる場合、1,2,5,10,…と増やしていく。こうすると、ほぼ等間隔になる。しかし、あくまで近似であるので折れ線より散布図を用いた方がよい。 近似曲線 実際の実験には測定誤差がある。測定値をそのままプロットしてもきれいな曲線にはならないことが多い。そのような場合は、誤差を含めて考える必要がある。 株価チャート（高値-安値-終値）は、測定値を終値、誤差の範囲を[安値,高値]とするグラフを描画する。実験の測定では誤差が生じる。株価チャートは誤差を強調するときに用いる。 また、株価チャートは、誤差を最小とする近似曲線を表示できる。これによりデータの傾向を正しく把握することができる。これは仮説を立てるのに役立つ。 また、他のグラフでも近似曲線を描くことができる。近似曲線を描くにはグラフを選択し、[グラフ]([近似曲線の追加]を選ぶ。近似曲線の次数を試行錯誤で調整する。 グラフの属性 グラフの各軸にはラベルを設定し、データの意味と単位を明確にする。また、グラフにはタイトルを付ける。 複数の系列を１つのグラフに表示するとき、凡例（はんれい）は特に重要である。凡例の表示位置によってはグラフが見難くなるので注意する。 グラフのフォントやカラーは自由に設定することができる。特に、白黒印刷を行う場合、あらかじめ白黒でも区別が付くように線種を変更する必要がある。上級生でもこれを怠るものが見受けられる。 商品の販売台数と売上の関係のように互いに関連するが単位の異なる2つのデータを１つのグラフに混在させることができる。それには第２軸を設定する。系列を選択し、グラフツールバーで[データ系列の書式設定]([軸]を選び、第２軸を指定する。 Wordのグラフ Excelのグラフをコピーして、Wordに貼り付けることができる。貼り付けた後では、グラフは図として扱われる。Wordでは元と異なるサイズになることがあるので、あらかじめレイアウトを調整しておく。 一度コピーして貼り付けられたグラフは編集することができない。一方、[挿入]([図]([グラフ]で挿入したデータはWordでいつでも編集することができる。 演習１ 散布図で以下の関数のグラフを書け。ただ