ロシア构成主义のまなざし.docVIP

ロトチェンコ＋ステパーノワ　－ロシア構成主義のまなざし 東京都庭園美術館目黒駅から歩いて数分、緑たっぷりの素敵な美術館です。旧皇族邸なので、昭和初期最高ランクの洋館と言えるのではないでしょうか。 企画展は「ロトチェンコ+ステパーノワ　ロシア構成主義のまなざし」です。ロシアのマルチアーティスト夫婦の作品展なわけですが、油絵があれば写真もあり、洋服のデザインに舞台美術、建築にポスターデザインなどあります。1900年台前半の作家たちですが、今見てなお斬新で最先端。デザイン性の高さに感服です。この美術館の建築や装飾を見るだけでも一見の価値有りです。 展示構成 20世紀初め、芸術革新の機運がヨーロッパのあちこちで起こります。ロシアも例外ではありません。1910年代半ばには、具体的な対象がまったく描かれない、いわゆる「無対象絵画」を制作したカジミール(1878-1935)や、木や鉄やガラスなどの素材を組み合わせ、レリーフ状の作品を制作したウラジーミル(1885-1953)の手で、西欧諸国以上に過激な作品が生まれてきます。1917年に勃発したロシア革命は、さらにこの動きに拍車をかけます。ボリシェヴィキによる革命は専制政治を打ち倒し、労働者と農民の手に権力を奪取し、新しい社会を作ろうとするもので、世界中に衝撃を与えました。芸術家たちもそうした時代に呼応するかのように、芸術の革命を目指し、突き進んでいったのです。かれらは絵画の革新を推し進める一方で、芸術の世界のみに閉じこもることなく、生産の現場とつながり、積極的に社会と関わり、日常生活のなかに芸術を持ち込もうとします。この新たな動向、「構成主義」を担った芸術家こそ、アレクサンドル1891-1956）とその妻であり、芸術上のパートナーであったワルワーラ(1894-1958)でした。かれらが何を見つめ、何を目指し、何を夢見たかを、ロシア国立プーシキン美術館とロトチェンコ170点により紹介します。 《鑑賞ポイント》１．ロトチェンコの全体像を紹介 本展では、ロトチェンコとステパーノワの作品を絵画、グラフィック（ドローイング8つのジャンルにわたってご紹介します。初期から30年代まで、ロトチェンコが華々しく活躍した時代を俯瞰してみると、そこにはロシア ２．モダンデザインの先駆者としてのロトチェンコ ロトチェンコのポスターや雑誌のデザインは、現在の私たちの目から見ても新鮮に映ります。ロトチェンコは、まず制作に必要な要素を最小限に絞りこみ、その要素を元にデザインしました。余分な装飾をはぎとり、メッセージをより効果的に伝えようとする方法は、現在のデザイン技法の基本的な考え方に通じるものがあります。 ３．アヴェンギャルドの女性作家、ステパーノワの仕事も多数紹介 1917年の革命前後、ロシアでは女性アーティストも活躍しました。ロトチェンコの妻だったステパーノワも構成主義の中心的作家として活躍しました。ステパーノワはプロゾジェーダと呼ばれる「生産服」の様々なバリエーションを150以上もデザインし、また、本の装丁や、視覚詩、雑誌。 19世紀末から20世紀初頭にかけロシアで興った芸術運動、ロシアアレクサンドル1891-1956）と妻であり、芸術上のパートナーであったワルワーラ(1894-1958)1917年のロシア革命以降が二人の主な活躍の場。新しい社会主義国家建設と密接に関連した二人の作品は、当然ながら同時代の例えばフランスの作家たちのそれとはまるで違う方向性を目指しています。ロシア構成主義って何なの？と考え悩むよりまさに百聞は一見に如かず。観れば納得。なるほどこりゃ目指す方向全然違っていると。内覧会にお邪魔させて頂き館内の写真も撮って参りました。いつもながらコンパクトデジカメのしょぼい写真ですが、アールワルワーラ太鼓を叩く男　座る男（緑色の）5番」1919年　「チェスを指す人たち21番」1920年他奥の壁に掛る黒地の作品はアレクサンドルコンストラクション106番（黒地）」「二つの円127番　連作「線主義」」1920年他ロトチェンコは1920年に発表した論文中に、自分の作品の意図について以下のように語っています。「絵画における無対象性が今、諸君を驚かせるのは、絵画が生よりも前に進んでいるからだ。絵画が生と離反したというのは誤解である。絵画は未来を予見しているだけだ。これらの無対象的なフォルム、色調、重量、コンポジションが、今存在しているのと同じようなあり方で、諸君もいずれ存在することになる。」驚くべきことに彼は絵をフリーハンドではなくコンパスや定規を使い描いたそうです。徹底的に客観的に。しかも描くものと言えば黒地に円といった「線」だけの作品。誰でも描けるじゃん！と思いま