今回の改定の医療安全対策加算への取り組み.docVIP

━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ 今回の改定の医療安全対策加算への取り組み ━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━━ はじめに 「2010年度診療報酬改定で医療安全対策の評価が見直され、中小病院でも専任者を設置することで、加算を請求できるようになった。これまで医療安全の取り組みは大病院を中心に進展してきたが、今後は中小病院への裾野拡大が期待できる」と医師会からの新聞には記載がありますが、ただ単純に「専任者を設置」するだけではないのです。本日は、いかに効率的に安全体制を構築し、尚且つ診療報酬の要求事項を適える取り組み方について、その概要を解説します。具体的には6月以降にこのメルマガで解説することになると思いますが??? 診療報酬への取り組み方について 以前とは内容がかなり複雑となり、単純には取り組めなくなったのは事実です。このように感じているは私だけではないと思います。そこで、そのポイントを列挙してみました。これからの取り組み方を考える上では現状の難しさを知るためには必要不可欠なのです。 一部署や部門ではなく、院内全体で取り組まなくてはならない項目がかなり多くなった。 実績を踏まえた届出が必要となり、形だけでは通用しなくなった。 届け出た内容で日常的に実践していることが不可欠であるが、届け出が終わると現場任せとなり、その後はどの程度実施しているかを管理する業務が出来ていない。 確実に機能している医療機関もあれば失礼なことだと思いますが、これから2012年度の同時改定では益々要求内容が複雑化してくると思われますので、診療報酬の要求内容を日常業務に展開する仕組みを把握して、自分たちで創り上げる力を養っておくのがこの1年となります。 要求内容からの展開プロセス 物事には必ず仕組みが存在します。仕組みが無く成果が得られているとしたら、それは特定の人が「人知れず」頑張っているからなのです。その人がいなくなったらたちまち成果は得られなくなるのです。私がコンサルタントしている診療報酬の要求内容から日常業務に展開するプロセスは下記の通りです。 要求内容の項目別に実施すべき事項（留意すべき事項）を列挙する 全て列挙したら、日常業務における流れに並び替える。 業務基準として成文化して、関係者に提示?検証した上で、開始時期を決定する。 次に、上記業務が確実に稼動していることを確認して報告する管理業務を設定する。 下記は①の実施事項?留意点を列挙したものです（全体は次のページ）。このように、診療報酬内容の記載項目ごとに「自分なりに考えて」実施事項を列挙することです。実は、このステップが非常に難しいものがあります。「何を、どのように考えれば???」と質問されるのですが、「要求内容が実際に実現している状況を、いかにイメージできるか」としか、言いようがありません。 次ページ以降に展開した内容を参考に皆さんで具体的な業務まで展開してください。尚、対象となる病棟に関しては、回復期リハビリ病棟やホスピス病棟も対象となるようですが、まだ検証はしていません。 医療安全対策加算１　A234 診療報酬内容 実施事項?留意点 算定基準 医療安全対策加算１ 　85点 （注１）別に厚生労働大臣が定める組織的な医療安全対策に係る施設基準に適合しているものとして地方厚生局長等に届け出た保険医療機関に入院している患者（第１節の入院基本料（特別入院基本料等を除く。）、第３節の特定入院料又は第４節の短期滞在手術基本料のうち、医療安全対策加算を算定できるものを現に算定している患者に限る。）について、当該基準に係る区分に従い、入院初日に限りそれぞれ所定点数に加算する。 加算１は50点?85点に改定 算定できない場合（回復期リハビリテーション病棟入院、亜急性期入院医療管理料、緩和ケア病棟入院料、精神科急性期治療病棟入院料、認知症病棟入院料、救命救急入院料など各種あり確認が必要）の留意 算定要件 医療安全対策に係る適切な研修を修了した専任の看護師、薬剤師その他の医療有資格者が配置されていること。 組織図 研修の実績（研修の主催者、研修の内容、研修実施月日と所要時間） 施設基準 医療安全対策に係る研修を受けた専従の薬剤師、看護師等が医療安全管理者として配置されていること。 当該保険医療機関内に医療安全管理部門を設置し、組織的に医療安全対策を実施する体制が整備されていること。 当該保険医療機関内に患者相談窓口を設置していること。 医療安全に関する相談もできることが明示相談窓口であること 相談窓口の業務基準に記録管理と報告業務、重大な問題