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序言）今回の実験では、球径もしくは密度の違う固体球を水と塩水の中を落下する速度を測定し、抵抗係数を求める。 　また、その抵抗係数とレイノルズ数の関係を考察し、文献と比較して理解する。 実験操作）沈降速度を測定するのに２Ｌのメスシリンダーを用いた。他の操作については実験指針書通りに操作を行った。 結果と考察）まず、実験に用いた固体球の物性値についてまとめたものを以下の表１に示す。 表１．固体球の物性値 　 球径D　(mm) V　(m3) p　(kg/m3) ポリエチレン球 5.9 1.07E-07 1033 ナイロン球(大) 16.12 2.19E-06 1129 ナイロン球(中) 9.68 4.75E-07 1143 ナイロン球(小) 5.64 9.39E-08 1129 ナイロン球(極小) 3.165 1.66E-08 1181 ガラス球 3.45 1.48E-08 3716 　この時、ポリエチレン球とナイロン球の極小の球径は平均値から求めた。 ｒ＝D/2 , V=4*π*r3/3 , ρ=w/V 　次に媒質の物性値を次の表２に示す。水の物性値はその時の水温から、塩水の場合はピクノメーターとオストワルト粘度計を用いて水の物性値と比較して求めた。 表２．媒質の物性値 　 密度ρL　(kg/m3) 粘度μ　(Pa*s) 水（水温３１℃） 995.31 0.000783 塩水 1101 0.000806 　次に、実験結果の落下時間の平均値と落下速度、レイノルズ数を求める。またメスシリンダー内の0.265mの間で時間を測った。 　以上のことをふまえて次の表３に水および塩水の結果を計算例と併せて示す。 表３．実験結果 水 ポリエチレン球 ナイロン球(大) ナイロン球(中) ナイロン球(小) ナイロン球(極小) ガラス球 落下時間　(s) 5.47 1.67 1.55 1.724 2.88 0.64 落下速度　(m/s) 0.048 0.159 0.171 0.154 0.092 0.414 レイノルズ数 363 3252 2104 1102 370 1816 塩水 ポリエチレン球 ナイロン球(大) ナイロン球(中) ナイロン球(小) ナイロン球(極小) ガラス球 落下時間　(s) ― 3.05 3.42 4.39 7.06 0.634 落下速度　(m/s) 0.087 0.077 0.060 0.038 0.418 レイノルズ数 1913 1025 465 162 1970 計算例：媒質は水、ポリエチレン球の場合の計算例を示す。 　表３からナイロン球の場合の落下速度Vｔを球径dp(=D)に対して両対数プロットしたグラフを次の図１に示す。 　図１より、球径と落下速度はほぼ比例関係を示していることがわかった。これは普通、水の抵抗は体積が大きければ、その分大きくなって落下速度が大きくなると考えてもよいが、ナイロン球の密度ほどになれば、水の抵抗を無視するくらい重力が大きいためと考えられる。 次に抵抗係数CDを求める。抵抗係数は次の式から求められる。 　　　???＊ ＊式から求めたCDを計算に用いるｄPおよび落下速度（終端速度）、また後に関係式を求めるレイノルズ数とともにまとめて次の表４に示す。 表４．それぞれの抵抗係数 水 ポリエチレン球 ナイロン球(大) ナイロン球(中) ナイロン球(小) ナイロン球(極小) ガラス球 球径ｄP (m) 0.0059 0.0161 0.0097 0.0056 0.0032 0.0035 終端速度v (m/s) 0.048 0.159 0.171 0.154 0.092 0.414 抵抗係数CD 1.244 1.124 0.642 0.419 0.911 0.719 レイノルズ数 363 3252 2104 1102 370 1816 塩水 ポリエチレン球 ナイロン球(大) ナイロン球(中) ナイロン球(小) ナイロン球(極小) ガラス球 球径ｄP (m) 0.0059 0.0161 0.0097 0.0056 0.0032 0.0035 終端速度v (m/s) ― 0.087 0.077 0.060 0.038 0.418 抵抗係数CD 0.710 0.804 0.514 2.133 0.613 レイノルズ数 1913 1025 465 162 1970 計算例：媒質は水、ポリエチレン球の場合の計算例を示す。 　次にCDとReの関係を次の図２に示す。またこの時、実験書から得られている文献値を併せて示し