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地すべり -Land Slide-山下　陽祐 代表的地すべり危険地域 地すべりの様子 崖崩れ（急傾斜地崩壊）の様子 「崖崩れ（急傾斜地崩壊）」とは。 「崖崩れ」：豪雨や地震によって地盤の緩みや　　　　　　　　　 表層のすべり、浮石の抜け出しが生じ、　　　　　　　瞬時に斜面が崩れ落ちる現象。模式図 「地滑り」とは。 地滑り：粘土?泥岩?新第三紀層などの脆く滑りやすい 　　層が地下水の浸透によってその上の地盤ごと　　　　 滑り落ちる現象→模式図 地すべり地の構造と各部名称 分類 「地すべり」と「崖崩れ」の相違点 「地すべり」 斜面は緩やか 動きが緩慢 前兆が見られる 地形?地質的要因大 再発性あり 「崖崩れ」 急斜面 動きが急激 前兆はない 地形?地質的要因小 再発性なし 地すべりを引き起こす地層 新第三紀層：約1700万年～200万年前にかけて　　　　　　　　　　　　日本中で火山活動が発生。　　　　　　　　　　　　　　　　　火山堆積物層および、そのときにできた　　　　　　　　　湖や海の堆積層をいう 地すべりによる具体的な被害 地すべり危険度判別 国土交通省の危険度区分 地すべり対策 滑落運動を止める　　ー抑止工ー 鋼管杭工 深礎杭（シャフト）工 アンカー工 擁壁工 滑落発生を防ぐ　　　－抑制工ー 地表水排水路工 浸透防止工 集水井工 横ボーリング 排水トンネル 排土工 おまけ‐地すべりが美味い米をつくる 地すべり地の多い新潟?富山は米の名産地 山間部では稀な平坦地が造られる　　　　　　　　→棚田?千枚田 地下水が多い→水が豊富 すべり運動によって深く耕されている 最後に… * * ←新潟?山形の地すべり 　　危険箇所 富山の地すべり 危険箇所　　　　　　→ 新潟県?よしお沢地すべり　（1978） ↑岐阜県の登山道で起きた 　　崖崩れ　（２００１） 　　１．急斜面で発生し、突発的かつ一瞬で崩れ落ちる 　　２．崩壊は速いうえ、斜面そのものに前兆は現れない 　　３．急傾斜地であるため被害範囲はあまり広くない→ 　　４．過去の発生記録との関係は薄く、斜面自体の状態に因る。 　　１．緩やかな斜面で発生し、移動速度も緩やかなものが多い。 　　２．ゆっくり動き出し、その前兆が現れることが多い。 　　３．１～１００ha規模の範囲に被害を及ぼす。→ 　　４．多くは過去にも発生したことがあり、再発しやすい。 　　５．発生原因?形態によって分類されている。 ①　冠頂 ②　滑落崖 ③　頭部 ④　すべり面 ⑤　脚 ⑥　舌部 ⑦　舌端部 （Vernes, 1972） なぜ「地すべり」は再発するのか．．． 地すべり発生地では花崗岩などの基岩の上に、新第三紀層や破砕帯、火山性変質層などの脆く滑りやすい層が堆積しており、地滑りの原因となっている場合が多い。 地質そのものが発生要因であるため、いったん発生しても　　　繰り返し発生する 家屋倒壊 道路?鉄道の遮断 農地崩壊 河川の埋没 1.過去の地すべり災害（建造物の復旧を要したもの、民家半壊以上のもの）　　　　ａ．記録が残っている　　　　　　　　→　１点　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｂ．現在も継続中、確認できる　　 →　２点　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　2.陥没、隆起現象あり　 →　４点　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 3.亀裂の発生　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　 ａ．常時　 →　３点　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　ｂ．たまに　 →　２点 4.崩壊現象あり　　　　　　　→　２点　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　　5.地すべり地帯である　 →　1点　　　　　 概略図 それゆえ 私の実家の近く、大和川沿いの奈良‐大阪の県境に亀の瀬という地すべり危険箇所があり、古くは万葉集にも「畏（かしこ）の坂」と詠われたほど。表紙にあった写真は昭和６年に亀の瀬で発生した地滑りの写真。道路、鉄道（関西本線）は遮断され、周辺に浸水被害をもたらした。現在、対策工事はほぼ完了し、その再発の可能性はかなり低くなっている。　身近にそのような所がありながら地すべりについてほとんど知識がなかったため、今回を機に調べようと　　思った。 地すべりを放置すると、最終的被害が崖