「タテ」社会.pptVIP

「家」を基盤とする「タテ」の社会構造 「タテ」の社会構造 「タテ」の社会構造 中根千枝　　『タテ社会の人間関係』 「場」と「資格」の概念 帰属意識の強い日本人がその「場」で「タテ」に人間が関係しあい、そこに「タテ」集団が成立する。 「タテ」の社会構造 個人：「場」と「資格」の両要素 「資格」：氏と身分 　　　　　　　学歴、地位、職業 　　　　　　　資本家、労働者、地主、小作人 　　　　　　　男女、老若 「場」：国、県、市、町、村（地域） 　　　　　会社、企業、大学（所属機関） 「タテ」の社会構造 日本：「場」 　　　　　日本人は自分の職種よりも、自分の属する組織を強調する。 インド：「資格」 中国や欧米諸国：中間に位置する 「タテ」の社会構造 人間の社会構造：「タテ」　「ヨコ」 インド：カースト　　「ヨコ」 中世のヨーロッパ： 「ヨコ」 中国： 「タテ」と「ヨコ」 日本：「タテ」 日本の「タテ」の社会構造の特徴 （1）日本の「タテ」型の上下関係は、厳しい身分等級制度や序列秩序の上に成り立っている。 序列の基準：年齢、社会的地位、集団における経験年数、性別など 「大名」： 「親藩」、「譜代」、「外様」 企業： 年功序列 席に就く順序：「上座」、「下座」 日本の「タテ」の社会構造の特徴 （2）日本の「タテ」の社会組織と社会構造は「単一性」を持っている。 　 a b c d e f g 日本の「タテ」の社会構造の特徴 「この組織の長所は、リーダーから末端成員までの伝達が、非常に迅速に行われるという事、そして、動員力に富んでいる。」 「この集団組織構造では、必然的に、運動方向が「タテ」になっているため、「ヨコ」の連絡?調整が実に難しいのである。」 党派性、派閥争い、非社交性、契約精神の欠如、社会的強制、論理より感情 「家」を基盤とする「タテ」の社会構造 日本の「家」制度 日本の「家」制度 日本の「タテ」の社会関係は、日本特有の「家」制度の下では「親分」――「子分」という形式に現れている。 「親分」：父母、領主、上司 「子分」：子供、家臣、部下 日本の「家」制度 企業：終身雇用制と、年功序列制によって、従業員に封鎖的な「家」の集団社会を作っている。 「企業丸抱え」 「愛社精神」、「従業員は家族の一員であり」、「縁あって結ばれた仲」 日本の社会組織は「家」の拡大図 日本の「家」制度 「ウチ」と「ソト」 「場」を共有している仲間内での交際が中心になるため、自分の集団以外の人との接触がうまくない。社交性の欠如 自分の属する「家」や、集団、企業、国家に対する道徳は発達しているが、個人として守るべき道徳の観念は薄い。 「家」を基盤とする「タテ」の社会構造 中日の「家」制度の比較 中国の「家」制度の特徴 中国の「家」は、家、家族、宗族という三つの部分で構成されている。 中国の「家」制度は、父権を中心とし、血縁関係を重視している。 「家族」と「家族」とが結合して形成された宗法組織が、地方の基本政権と社会組織となった。 中国における「家」の財産相続制度は、男子平均相続製である。 日本の「家」制度の特徴 （1）日本の「家」制度は、濃厚な母権制の色彩を帯びていた。 4世紀まで　　母権制 「妻問婚」 7世紀中期　　父権制　　「妻問婚」 13世紀初期　　「嫁入婚」 封建制前の相続制度：男子女子平均制 日本の「家」制度の特徴 （2）母権制の影響で、日本の父権制の出現が遅れ、同族同姓の父系血縁観念の重要性が薄くなり、日本は、中国ほど血縁関係の観念が強くない。 養子　　模擬血縁関係 「血縁団体」というより「経営団体」、「企業体」 日本の「家」制度の特徴 （3）荘園制度以後に形成された父権制の「家」は、長子相続制度が慣行となり、伝統的な日本社会の中では、長男が相続人として家の中で特殊な地位を占めた。 長子：「本家」 弟たち：「分家」 「家」を基盤とする「タテ」の社会構造 日本の「家元」制度 日本の「家元」制度 「家元」とは、その芸を創始した流祖の嫡流であり、芸と血統が正統であることによって生じる一切の権利を持っている家である。 「家元」制度は、一人の師匠に弟子がいくら増えてもよい構造を持ち、その流派の秘伝として特定の弟子に伝えていく。 * * *