中国の人口変动と経済発展..docVIP

中国の人口変動と経済発展 王桂新 1978年代末から中国は従来の政策を転換し、経済改革と対外開放に踏み切った。その後、改革開放の展開に伴って中国経済は高度成長を約３０年に近く続けている。現在、すでに名目の社会総生産が世界の前列に立つ経済大国となっている。中国は人口規模が世界一の発展途上国として、経済がこのように高度成長を続けるということは、世界にも注目を集めて、「中国奇跡」とまで言われている。改革開放以降、中国経済はどのように高度成長しているか。その経済の高度成長にどのような要因が影響を与えているか。さらにこれからは中国経済の高度成長がまだどこまで続けているのか。本稿は、以上の問題について考察し、特に人口の視角から中国の人口変動がその経済の持続的な高度成長にどのように影響を与えているかということを検討する。 １、改革開放以降における中国経済の高度成長 改革開放以降において中国経済の成長は、総体的に高度成長を続ける趨勢を呈しているということが見られる。具体的に言うと主に以下の幾つかの点を表すと考える。 (1)社会総生産は実質で年平均増加率の波動が見られるが総体的に加速的に成長している。図1に示すように、1978年を基準とする比較可能な価格により計算した社会総生産を見ると、およそ1980年代前半において経済改革が始まったばかりそれによるら強力な刺激を受けて、本来に低かった年増加率が急速に上昇した。1984年に年増加率が最高で15％となっている。その後、中国のマクロ経済政策の調整により、社会総生産の成長が減速し、1989年と1990年になると、年増加率が最低の4％まで低下した。1990年代に入って、特に1992年にトウ小平の「南巡講話」は、経済成長を強く促進し、社会総生産の年増加率を第二のピークに形成させた。1992年からは、中国の経済成長が緩やかになっていたが社会総生産の年増加率が依然として5年間連続10％以上の水準を維持した。1990年代末期頃から中国経済は、比較的に速いスピードで安定的に成長してい 図１ 中国の社会総生産（実質GDP）とその年増加率（1978-207） 資料:国家統計局、中華人民共和国データベースにより計算。 る段階を経って、2003年から、社会総生産の年増加率はもう一回10％を上回って、さらに徐々に高くなっている趨勢を表わした。 各時期の経済成長を見ると、表1のように、中国経済は、1980－1985年、1990－1995年及び2000－2007年という三つの期間において、社会総生産の年平均増加率はすべて10％を上回ったが、ほかの各期間には、それより低く10％に達しなかった。改革開放政策の実施が始まったばかりの1978年から2007年までの29年間において、社会総生産の年平均増加率は9.79％となった。13億人上というような厖大な人口規模を有する発展途上国として、中国経済は世界にも 表1　中国の社会総生産（実質GDP）とその年平均増加率（1978-2007） 期間 期初値 期末値 间隔年数 年平均増加率(%) 1978-1980 3645.0 4228.2 2 7.70 1980-1985 4228.2 7031.2 5 10.71 1985-1990 7031.2 10268.0 5 7.87 1990-1995 10268.0 18308.8 5 12.26 1995-2000 18308.8 27698.4 5 8.63 2000-2005 27698.4 43769.2 5 9.58 2005-2007 43769.2 54700.5 2 11.79 1978-1985 3645.0 7031.2 7 9.84 2000-2007 27698.4 54700.5 7 10.21 1978-2007 3645.0 54700.5 29 9.79 資料:図１と同じ。 見られないようにそれほどの高度成長率を遂げて、特に29年間でずっと高度成長を続けているということは、「中国奇跡」とは言っても、過言ではないと言えよう。 (2）第一次産業の社会総生産に占める割合が大幅に低下したのに対して、第三次産業の割合が徐々に高くなって、経済構造のサービス化が明らかに進んでいる。周知のように、長期間において中国は農業大国であり、経済構造について社会総生産の産業別構成から見ると、第一次産業は大きな割合を占めた。改革開放が始まったばかりの1978年には、第一次産業はまだ社会総生産の28.20％を占めて、第二次産業に比べて低いが第三次産業のそれ(23.92％)より4.28ポイント高くなっている。しかし、改革開放政策を実施してから、中国経済は加速に成長していると同時に経済構造も大き