心理学まとめ-db.docVIP

心理学　まとめ 文化が発達に与える影響について 個体の発達にその個体が生活するその社会の持つ文化がどのような影響を与えるものかという研究が文化交絡法などによってなされている。 家庭の文化?文化的水準との関係 「発達哲学」で知られるアメリカの心理学者ゲゼルは「個人はその民族的及び、祖先からの遺産を、成熟の過程によって獲得し、展開していく。そしてその社会的遺産を文化適応の過程によって獲得展開していくのである。」としている。個人の発達は子供の遺伝的要因と、子供の育てられる文化によって規定されることを主張した。 ゲゼルによると「現在の文化を創り上げている一番基本的な単位は家庭であり、これは人間の長い歴史を通して変わることがなかった。家庭は生物学的な集まりであると共に、一つの文化的なグループである。」とした。 生物的な集まり　子供をもうけ、一人前になるまで育てるに一番適している。 文化的な集まり　歳の違い、性の異なる人々を親密に結び合わせ、その人びとが自分たちの生まれてきた社会の生活様式を引き継いでは、また新しい形に作り上げていく。家庭は、古い伝統を伝え、新しい社会的価値を創り出す文化の工場である。 家庭における表現形式が子供の言語文化学習に影響し、その結果として子供の発達に大きく影響する場合の例 貧困家庭の親は子供との言語によるやりとりに費やす時間がより教育程度の高い中産階級の親と比較して少ない。 言葉の育たない環境 中略 家庭より広い文化体系との接触 家族文化は社会のより広い大きい文化の一部分として所属するものであるから、家庭の演じる第２の基本的、文化的役割は、より広い大きな文化を伝達することである。子供は、これによって、より広い大きな文化的環境に接することにより影響を受け、成長?発達していくのである。 文化の変化にともなう人間の発達における変化(発達加速現象) 現代の子どもたちは昔の子どもたちと比べて、成長が早い。特に、背が高くなったことや、性的な面の成長が早くなったことは、あきらかな特徴である。このように現代の子供の成長発育が早まった現象を一般に発達加速現象とよんでいる。 なぜ、発達加速現象が起こったかは、その理由が完全に解明されたわけではないが、この現象を栄養、住居、衣服、スポーツ、あるいは気候などの変化に基づく任意的、人為的な原因のみによると、簡単に考えることはできない。むしろ、我々の社会における各種の刺激の複合体に対する一種の適応過程であるというように考えるべきものではないのであろうか。なお、加速現象を早熟と同一視すべきではない。なぜならば、早熟は、相対的概念であって加速現象のような発達量の絶対値の増大ではないからである。 父親の職業によって子供の性機能の成熟に有意な差が認められるという研究もある。 発達加速現象で注意しなくてはならないことは、体が大きければ、他の側面もそれに応じて発達していると考えてはならないということである。むしろ加速現象が著しくなると、それにともなって心身各部の部分加速や部分遅速の関係が重要な問題になってくる。加速化している者ほど、他の部分との均衡を失って不安定になり、発達の途中で、いろいろな問題を生ずるかもしれないということが、予測される。 思考と言語 人の行動は思考を除いては考えられないのと同じように、思考も言語を抜きにしては考えることができない。すなわち、思考には常に何らかの形で言語が介入しており、思考を特徴づけていると考えられる。 言語行動の生理学的基礎 言語野は右利き、左利きに関係なく大脳の左半球にあり、前言語野、後言語野、上言語野の三領野に分かれている。 前言語野は部位的には運動野前方のブローカの言語中枢に位置しており、ここの運動を言葉としての声に作りなおす働きをする部位である。この部分が損傷を受けると… 後言語野は部位的には、側頭葉の聴覚野の後方一帯にあり、ほぼウエルニッケの言語中枢に位置し、言語の意味を理解する働きをする部位である。この部位が損傷すると… 上言語野は半球内側面の下肢運動野の前方に位置しているが、その機能については、まだ不明な点が多い。 心因性の言語障害が必ずしも、これら言語野の局在によって説明しきれないように、言語行動の全てがこれらの領野だけでなされていると考えるのは、問題である。 サインとシンボル 言語は意志や思想、それに感情などを伝達するための音声的なサインであり、音声言語によって表現?伝達する活動が言語活動と呼ばれる。 パブロフの条件反射の実験においては、初めは何の意味も持たないベルの音が、条件づけにより、肉片が出されるサインになる。 このようにあるサインによって、どのような行動をとるかを準備したり、そのサインの意味を理解して行動することは、日常の生