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化学概論 補充問題 第 3章 原子の構造 問 1 波長 6.00×10–7mの光について以下の値を求めよ。 (1) 振動数 (2) 光子 1個のエネルギー 問 2 水素原子の発光スペクトルの波長λ (単位 m)は，式 (i) に示すリュードベリの式 で与えられる。n, mは整数で 0 n mである。この式を用いて問に答えよ。 ! 1 = 1.1 # 107 # 1n2 $ 1 m2 % ( ) * (i) 1. 水素原子の発光スペクトルに関するリュードベリの式 1 ! = 1.097 ! 107 ! 1n22 1 n12 # $ % ( n1, n2は整数で、かつ n1 n2 各発光系列に対して固有の n2が対応する。バルマー系列ならば n2 = 2であり、n1 = 3, 4, 5….となる。 2. 水素原子の軌道エネルギー En = – mee4 8!02h2n2 = –2.18!1018 ! 1n2 (J) nは主量子数 n = 1, 2, 3, 4はそれぞれ K, L, M, N殻に対応している。 原子発光スペクトルは軌道間の電子の遷移による。主量子数の異なる電子殻間のエ ネルギーの差（Em – En）をとると、 Em – En = – mee 4 8!02h2 ! 1 m2 – 1 n2 # $ % これが光子のエネルギー E = hν = hc0/λ に変換されるとして 1/λ について導くと リュードベリの式に一致する。 me:電子の質量 e: 電気素量 ε0: 真空の誘電率 h: プランク定数 c0: 真空中の光速度 ド?ブロイ波 速度 vで運動する粒子（質量 m）は波長λ = h/mvの波動としての性質を示す。 (1) パッシェン系列は，電子が主量子数 3の軌道に遷移するときの発光である。 パッシェン系列について n, mの値の条件を記せ。n, mは１組とは限らない。 (2) パッシェン系列の発光のうち，最も長い波長はいくらか。 (3) パッシェン系列の発光のうち，2番目に長い波長はいくらか。 ヒント (1) 式 (i)において mは電子の遷移前の状態、nは遷移後の状態に対応する。 (2) 式 (i)によれば、一つの系列において最も長い波長は n, m の状態のエネル ギー差が最小の場合に相当する。 問 3 前問の式(i)において、ライマン系列、バルマー系列それぞれの最長波長を与え る n, mの値を述べよ。 問 4 次の電子のド?ブロイ波の波長を求めよ。 (1) 速度 10 m s–1で運動する 1.0 gの物体 (2) 水素原子内の基底状態（主量子数 n=1）の電子（速度は 2.2 × 106 m s–1） 1. 水素原子のシュレーディンガー方程式 波動関数ψ 電子の状態や軌道を表現する。 原子内のある位置に電子が存在する確率はψ2で表される。 電子雲 電子が存在する確率を点の濃淡で表現したもの。 軌道の種類と量子数の関係 電子殻 軌道 n l m K L M N 1s 2s 2p 3s 3p 3d 4s 4p 4d 4f 1 2 2 3 3 3 4 4 4 4 0 0 1 0 1 2 0 1 2 3 0 0 –1, 0, +1 0 –1, 0, +1 –2, –1, 0, +1, +2 0 –1, 0, +1 –2, –1, 0, +1, +2 –3, –2, –1, 0, +1, +2, +3 n：主量子数 (n = 1, 2, 3, …) l：方位量子数 (l = 0, 1, 2, …, n–1) m：磁気量子数 (– l≦m≦l) （n, l, m）の 1 つの組み合わせに対