ベトナムにおける食品産業動向 hokusan-.pdf

ベトナムにおける食品産業動向 ベトナムにおける食品産業動向 2009年 東京 グエン・チー・ベト・アイン博士 ベトナム食品産業研究所 ベトナムの食品・飲料産業 ベトナムの食品・飲料産業 強み -食品加工分野は、国内の工業生産とＧＤＰの大きな割合を占めています。 近年、同分野にはユニリーバ、ネスレ、サンミーゲルなどの外国資本の参入が盛んです。 - ベトナムの消費者、特に若年層と富裕層はブランドに興味を持っています。 -ハノイ市とホーチミン市の裕福な都心部の消費者は、新製品を積極的に受け入れて います。 - 大規模で多様な国内の農業生産によって原材料の供給が安定しており、現地生産 者の価格で入手できます。これは、世界的に原材料の量・価格が不安定な現在、 大きな強みになっています。 弱み - 都市と地方の間に大きな所得格差があり、各地方では収入レベルに応じて 消費パターンに大きな違いがあります。 - 食品加工業の多くは、乳製品や菓子製造業などの主要な分野を除き、分断化された 状態が続いています。 - 世界規模の競争力を得るために必要な新技術への順応が遅く、政府が問題に対処するた めに懸命な活動を続けてはいるものの、国内の農業分野は長い間批判を浴びています。 - ベトナムのWTO加入によって、熾烈な競争に対処することができない小規模な企業が 淘汰されてしまう可能性があります。 機会 - 市場障壁と貿易制限が徐々に取り除かれ、ベトナムの輸出業者の競争力が 向上することが期待されています。 - 収入レベルの向上とライフスタイルの変化（特に都市部で顕著）により、スナック、 インスタント食品、高級食品に対する消費者の需要が増加しています。 - ベトナムの巨大な国内市場、増大する輸出機会、低い労働経費や、国営食品企業の 新たな民営化によって、さらなる投資の機会がもたらされます。 - 国内の農業分野は大きな投資を必要としており、投資家は参入に際して支援を 期待できます。 - 観光産業の成長により利便性が求められる分野への関心が高まり、2007年1月の ベトナムのWTO （世界貿易機関）加盟によるメリットが継続するでしょう。 産業活動による食品・飲料品の 産業活動による食品・飲料品の 総生産高（現行価格） 総生産高（現行価格） 2000 2002 2004 2006 2000 2002 2004 2006 食品・飲料品 食品・飲料品 4,764.09 5,921.4 9,182.1 14,461.7 （100万US ドル) 4,764.09 5,921.4 9,182.1 14,461.7 （100万US ドル) 産業全体 産業全体 19,770.6 28,020.6 47,585.8 19,770.6 28,020.6 47,585.8 70,858.4 70,858.4 （100万US ドル) （100万US ドル) 食品・飲料品が産業 食品・飲料品が産業 24.1 21.1 19.3 20.4 24.1 21.1 19.3 20.4 全体に占める割合（%） 全体に占める割合（%） 出所: ベトナム統計局 主な食品・