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食品製造・加工事業者のための よくわかる 高度化基盤整備事項 解 説 一般財団法人 食品産業センター（平成26年度農林水産省補助事業） は じ め に これまでの食中毒等の食品事故発生を契機とした食品の安全性向上と品質管理徹底を求める消費者の声の 高まりを背景として、また平成25年6月14日に閣議決定された「日本再興戦略」における食品の大幅な輸 出促進が期待される中で、国際的に求められる安全基準に対応するHACCPの普及が益々重要な取組になっ ています。 しかしながら、我が国の食品産業の大半を占める中小規模の製造事業者においては、その普及率は未だ低 い水準にあると言わざるを得ません。 こうした状況の中で一昨年6月、第183回国会において、食品の製造過程の管理の高度化に関する臨時措 置法（いわゆるHACCP支援法）の一部を改正する法律が成立し、HACCPの導入に至る前段階の衛生・品 質管理の基盤となる施設や体制の整備（高度化基盤整備）のみに取り組む場合も支援対象とされ、また昨年 2月にその具体的な内容として高度化基盤整備事項及び確認項目が農林水産省により示されました。 この高度化基盤整備事項及び確認項目を広く普及啓発するためには、理解しやすく、学習と指導の両面か ら製造現場で使いやすい、また従業員一人ひとりが衛生管理の意味と重要性を正しく理解・認識することに より日常の行動に繋げることができる解説書が必要と考え、ここに「食品製造・加工事業者のための『よく わかる高度化基盤整備事項解説』」を作成致しました。 一般財団法人食品産業センターは、食品の安全・安心確保のために、これまで企業そして消費者に向けた 研修会・セミナーを継続して開催するなどの様々な活動を行ってきました。また、その一環として平成26 年3月、前述の動向を踏まえて食品製造・加工業に求められる高度化基盤整備の取組を含め現場においてよ り実践的な指針となる内容にすべく「HACCP基盤強化のための『衛生・品質管理実践マニュアル』」を作 成致しました。 中小規模事業者を中心に、HACCP導入をはじめ食品の安全と消費者の信頼確保の取組を難しくしている 要因として、知識・経験が少ない、指導する人材が不足、分かりやすい指導書や情報を共有する仕組みが少 ない、等々の意見が挙げられています。従来の活動に加え、今回作成した「食品製造・加工事業者のための 『よくわかる高度化基盤整備事項解説』」をご利用頂くことにより、食品事業者による食品の安全と消費者の 信頼確保の取組がより一層推進され、食品産業全体の発展に繋がることを心より願っております。 最後になりましたが、本書の作成にあたっては、検討委員会及び作業部会の委員をはじめ多くの方々に監 修、執筆、写真協力等に多大なご尽力とご協力を頂きました。巻末にその方々のお名前を掲載させて頂き、 深く感謝の意を表します。 2015年3月 一般財団法人　食品産業センター も く じ はじめに……………………………………………………1 … … （1）施設の管理：保守・点検……………………… 58 … … （1）廃棄物の処理設備… …………………………112 … ［3］危害要因（化学的）の管理…………………………176 もくじ………………………………………………………2 … … （2）施設の管理：衛生管理………………………… 60 … … （2）廃棄物の管理：全般……………………………114 … ［4］危害要因（物理的）の管理…………………………178 ご利用にあたって…………………………………………4 … ［5］清掃・洗浄、殺菌・消毒… ……………………… 62 … … （3）廃棄物の管理：保管……………………………116 … ［