染色実験.PDFVIP

オレンジⅡによる染色 Ohshio 染 色 実 験 合成したオレンジⅡを使って種々の繊維に染色を行い、染色性の違いを見る。 [ 染色方法 ] 水 400 ml 、オレンジⅡ 0.2g 、30%酢酸 0.5 ml を 500 ml のビーカーに入れる。 数種類の繊維を織り込んだ多繊交織布をビーカーに入れ、ホットスターラー上で撹 拌しながら 40 分間沸騰させて染色する。ビーカーか ら布を取り出して水洗いし、石 鹸で洗い、濯いでから乾燥する。 繊維の種類による染色の違いを確認する。多繊交織布は縦糸に綿、ナイロン、ア セテート、毛、レーヨン、アクリル、絹、ポリエステルがそれぞれ約 1cm の幅で織 り込んであり、横糸はポリエステルである。 染め浴と多繊交織布 染色後の多繊交織布 ＊＊＊ 染料のはなし ＊＊＊ 染料は、性質や分子構造によって分類され、直接染料、建染め染料（バット染料）、酸性染料、 塩基性染料、媒染染料がある。染料によって染めることのできる繊維も異なる。今回合成した オレンジⅡは代表的な酸性染料である。 酸性染料は羊毛、絹などのタンパク質系繊維、ナイロンの染色に適している。 ＜酸の溶液中の羊毛とオレンジⅡの相互作用＞ オレンジⅡオレンジⅡ －－ ＋ NN NN SOSO33 Na 酸性染料はスルホン酸ナトリウム からの陰イオン（－SO3 －）と羊毛な OHOH イオンイオン結合結合 どのアミノ基との陽イオンの間でイ 水素結合水素結合 ＋＋＋ オン結合して染着する。そのほかに NHNHNH 333 OO 分子間力分子間力 水素結合と分子間力によって密着す CCC CC ると考えられる。 － Cl 羊毛繊維羊毛繊維の分子の分子 オレンジⅡによる染色 Ohshio ＜染料の例＞ 直接染料 染料例：コンゴーレッド NHNH 　　 NHNH22　　 22 NNN NNN NNN NNN SO SOSO NaNa SO NaNa 33 33 繊維とは分子間力と水素結合で結合する。結合力が小さく、分子中に強い親水基を持つた め洗濯で色落ちしやすい。綿、麻、レーヨン、キュプラなどのセルロース系繊維の染色用。 建染め染料（バット染料） 染料例：インジゴ