社会科（歴史的分野）学习指导案.PDFVIP

社会科（歴史的分野）学習指導案 ○授業の見どころ 元の襲来から鎌倉幕府の滅亡という流れは、郷土熊本の竹崎季長を通して興味深く授業がなさ れることが多いようです。ここでは、さらに、元の侵略を東アジアとの関わりの中でとらえるこ とに主眼を置いてみました。 中学１年生にしてはやや難しい内容かもしれませんが、絵画資料や読み物資料等から、広い視 野で見ることに気付かせていこうとする提案です。 日 時 平成１６年１１月２２日（月）２校時 場 所 宇土市立鶴城中学校 １年６組教室 年 組 １年６組３６人（男子１９人 女子１７人） 指導者 宇土市立鶴城中学校 教諭 門岡 啓介 １ 題材名 「モンゴルの襲来と日本」 ２ 題材について （１）武家政権の成立や展開を、鎌倉幕府の成立などの社会的な変動を通して理解させるとともに、 その間の東アジア世界との関わりに気付かせるために本題材が位置付けられる。 また、わが国の歴史の大きな流れを世界の歴史を背景に理解させ、広い視野に立って考えさせ るとともに、我が国の歴史に対する愛情を深めることは、現代社会においても重要なことである。 さらに、歴史にみられる国際関係においては、二国間だけではなく周辺諸国の歴史や文化が深 く関わっていることを考えさせるとともに、他民族にも関心を持たせ、国際協調の精神を養うこ とも大切である。 そこで、ここでは、元寇と戦った竹崎季長を通して、生徒たちの歴史に関する興味・関心を高 め、基礎的な事項を指導するとともに、やや発展学習的にはなるが、元の侵略について、資料を 活用して、東アジア全体の流れの中で多面的・多角的にとらえていきたいと考えている。 県社研のサブテーマにあるように、この題材は、郷土熊本県の歴史上の人物が登場するので、 生徒の学ぶ意欲は高いものがあると思われる。生徒たちの思考判断を助ける発問を工夫して、目 標にせまりたい。 （２）小学校からの系統性は次のようになっている。 小学校第６学年：「いざ鎌倉」って、なあに・・・鎌倉幕府と元寇 中学校第１学年：「東アジア世界との関わりと社会の変動」 （３）男子は明るく元気で、発言もきちんとできる。女子は自分自身の考えをしっかりと持って授業 に取り組むことができる。全体的に社会科の授業に対する意欲は高く、前向きである。 ・アンケート 竹崎季長を知っているか ・知っている・・・・・・・・・・・３１人 ・知らない・・・・・・・・・・・・ ５人 竹崎季長について知って ・熊本の人・・・・・・・・・・・・１３人 いること ・元と戦い訴えてほうびをもらった・・７人 ・現小川町海東出身・・・・・・・・・６人 ・元軍と戦った人・・・・・・・・・・５人 ・御家人・・・・・・・・・・・・・・２人 元寇について知っている ・嵐にあって２回とも失敗した・・・２３人 こと ・元は集団戦法で攻めてきた・・・・・５人 ・フビライがリーダー・・・・・・・・３人 ・蚊に刺された・・・・・・・・・・・２人 ・石垣・・１人、てつはう・・１人、運良く勝てた・・１人 ・元寇について知らない・・５人 ※生徒たちは竹崎季長やその活動についてある程度知っており、元が日本襲来に失敗していることをおぼえてい る生徒も多い。しかし歴史的事象の理解が羅列的で、関連的・構造的にとらえきれていないと思われる。