日立评论 Vol99特别号（2017年1月発行）：高机能材料.PDF

高機能材料 10 m 5 m 90 1.0 1.0 82 80 75 0.5 70 0.34 60 0.0 1 1 放熱性と信頼性に優れた回路基板コーティング材 ま活用できる。今後，高い放熱性と耐湿性が要求される 機器への適用が期待される。 家電やモバイル機器などの電子機器の回路基板表面に 2 高耐熱全固体リチウムイオン二次電池 は，結露による短絡防止のため，耐湿コーティングが施 されている。一方，回路基板は部品の集約と小型化によ る発熱密度の上昇に伴い，放熱性の向上を求められてい 固体電解質としてLiBH 系錯体水素化物を適用した 4 る。そこで，高い放熱性を有する耐湿コーティング材を 全固体リチウムイオン二次電池（LIB：Lithium-ion 開発した。 rechargeable Battery）の抵抗低減を実現する基礎技術 主材料に高耐湿性樹脂を用いることで一般的な耐湿 を開発した。また，開発技術を適用した小型電池（容量 コーティング材よりも高い耐湿信頼性を確保し，熱伝導 2 mAh，エネルギー密度30 Wh/L）を試作し，150℃に 層と熱放射層から成る二層構造で，一般的な熱放散コー おいて電池動作を実証した。 ティング材よりも高い放熱性を実現した。熱伝導層は， 従来の有機電解液LIBは耐熱温度が60℃付近であり， コーティング膜内に分岐型セラミックス粒子を分