平成19年5月一部改订.PDFVIP

平成１９年５月 一部改訂 ※ 本誌は、平成７年１０月に発行されたものを 電子媒体化 （一部改訂 ・省略）したものです。 なお、平成１２年に薬品管理の基準が一部改 訂されていることなどから、関係箇所にはその 旨を記載しています。(平成１９年５月) は じ め に 近年、若者の実体験不足や科学技術への関心の低下など科学技術離れ、理科離れの傾 向が指摘され、豊かな科学的素養を持った国民を育てるための理科教育の充実が求めら れています。 新しい学習指導要領に基づく理科教育では、知識の伝達に偏りがちな授業の在り方を 見直し、これまで以上に授業における観察 ・実験の重要性が強調されています。 理科の観察 ・実験は、子供たちが目を輝かせて、実物に触れたり、疑問を抱き仲間と 共に自然を探究できたりする楽しい時間です。 しかしながら、この楽しいはずの理科の実験において、薬品の取り扱いを誤ったり、 不注意等による起こってはならないはずの事故が未だなくならないのは、極めて残念な ことであります。 このような事故を未然に防ぐには、まず、指導者が薬品の性質や取り扱いについて正 しい知識を持ち、関係法令等を十分理解して、適正な薬品管理を行う必要があります。 そして、事故を未然に防ぐための方法や、万一事故が起こった時の処置についても、常 日頃から十分な知識と理解が不可欠であります。 山口県教育委員会では、これまでに、 「学校理科薬品等適正管理指針」を策定し（昭 和58年６月）、学校における薬品の適正な管理や、事故の再発防止に努めてきましたが、 その趣旨の一層の徹底を図るため、このたび、新たに手引書として 「適正な理科薬品の 管理と安全な理科実験の手引」を作成しました。 この手引書は、実際に学校において薬品が取り扱われることを想定し、購入から保管 ・使用、廃液処理まで、薬品管理や事故防止についての具体的な方法を示したものです。 また、編集に当たっては、重要と思われる事柄のみを精選し、できるだけ分かりやすい 表現とし、図を多く用いて親しみやすいものとなるよう工夫しました。 この手引書が十分活用され、薬品の適正な管理のもとに、安全な理科実験が行われ、 子供たちの科学する喜びに満ちた理科の授業が展開されるよう期待します。 平成７年10月 山口県教育委員会 目 次 １ 薬品の購入 …………………………………………………………………………… １ (1) 理科で使用する薬品 ……………………………………………………………… １ (2) 購入 ………………………………………………………………………………… ２ ２ 薬品保管使用簿 ……………………………………………………………………… ３ (1) 管理責任者 ………………………………………………………………………… ３ (2) 薬品保管使用簿 …………………………………………………………………… ３ (3) 薬品保管使用簿の整理 …………………………………………………………… ３ (4) 点検 ………………………………………………………………………………… ４ ３ 薬品の保管 …………………………………………………………………………… ５ (1) 保管場所 （理科準備室等） ……………………………………………………… ５ (2) 薬品収納庫 ・戸棚での薬品保管上の一般的留意事項 ………………………… ５ (3) 毒物 ・劇物及び危険物の保管 …………………………………………………… ５ (4) 薬品の性質と保管 ………………………………………………………………… ８ ４ 薬品の取扱いと事故防止 …………………………………………………………… 12 (1) 実験を安全に進めるための留意点 ……………………………………………… 12 (2) 薬品取扱い上の留意点 …………………………………………………………… 12 (3) 起こりやすい事故とその防止 …………………………………………………… 14 (4) 実験中の事故防止 ………………………………………………………………… 16 (5) 事故発生時の処置 ………………