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様 式 D5 号 博 博 士士 論論 文文 要要 旨旨 博博 士士 論論 文文 要要 旨旨 題 目 継続的な太極拳の実施が脳機能改善に与える効果 ―中国 における無作為割付介入研究による認知症予防プログラムの試み― EffectofPersistentPracticeofTaiChiontheBrainfunctionimprovement ―ExperimentinPreventionProgramforDementiainChina ： ARandomizedControlledTrial― 指 導 教 授 佐 々 木 順 子 教 授 入 学 年 月 平 成 19 年 4 月 入 (進 ） 学 学 籍 番 号 0707602 氏 名 孫 皎 要 旨 はじめに 中国では人口増加 と共に、人口の高齢化が急速に進んでいる。認知症患者の人数 も増加の傾向にある。近年，認知障害については、薬物療法により改善はあるものの、 限定 された効果であり、非薬物療法による予防効果が期待 されている。その中でも、 運動療法の介入の研究が多数実施 されている。太極拳 は中国の伝統武術の一つであ り、ソフトで軽快な動きをもって、低い重心と円の運動を保ちながら四肢の動作 と呼 吸の協調性を求め、心身を鍛える運動である。中国はもとよりアジア、欧米において も広く普及している。太極拳 に親しむことによって高齢者の社会参加が促進 され、生 活に張りが 出て精神的な健康も促進され、認知症予防にも役立つことが期待 される。 太極拳 を行っている高齢者に対する健康保持増進効果や転倒予防などに関する研 究はこれまで数多 く行われている。しかし、太極拳による認知症予防 に関する研究は ほとんどない。太極拳の実施が高齢者の心身あるいは認知機能 にどのような改善をも たらすかを明らかにできれば、その実施や普及のしやすさから判断 しても非常に有益 であると言える。本研究では、高いエビデンスを持って、継続的な太極拳の実施によ る生活機能、体力及び脳機能の改善効果を明らかにすることを目的とする。 方法 中国吉林省の一老人活動センターで 150 人の高齢者を対象とし、太極拳の実施の有 無による無作為割付比較試験 (Randomized Control Trial:RCT)を行った。介入群 ・対 照群はともに 75 人であ り、継続的な太極拳を組み入れた新しい認知症予防プログラ ムを作成 した。介入群、対照群全ての参加者が 10 分間で認知症予防の資料を読み、 調査者が資料についての解説を行った。その後、介入群は継続的に 60 分間の太極拳 を行い、対照群は自由行動 した。2008 年 9 月～2009 年 2 月の 6 ヵ月間に週 2 回、合 計 48 回の介入 （太極拳の実施）を行った。入院などの理由で 3 ヵ月後 と 6 ヵ月後の 調査時の対象者は介入群が 72 人，対照群が 66 人であった。測定項目は老研式活動能 力指標、体力項目 として開眼片足立ち、5m 快速歩行速度、10m 通常歩行速度、握力で Frontal Assessment あり、脳機能項目 としてMini-Mental State Examination（MMSE）、 Battery at bedside（F