润滑-NTN株式会社.PDFVIP

●潤　滑 11　潤　滑 11. 1　潤滑の目的 11. 2　潤滑方法と特性 軸受を潤滑する目的は，転がり面及び滑り面に薄い油膜を 軸受の潤滑方法は，大別すると，グリ−ス潤滑，油潤滑が 形成して，金属と金属が直接接触するのを防ぐことであり， あるが，それぞれ特徴があるので要求機能にあった適切な潤 潤滑は転がり軸受にとって次のような効果がある。 滑方法を選択する必要がある。 （1）摩擦及び摩耗の軽減 表11.2にグリ−ス潤滑と油潤滑の特性比較を示す。 （2）摩擦熱の排出 （3）軸受寿命の延長 表11.2　グリース潤滑と油潤滑の特性比較 （4）さび止め （5）異物の浸入防止 これらの効果を発揮させるためには，使用条件に適した潤 滑方法を用いるとともに，良質な潤滑剤の選定，適切な潤滑 剤の量及び外部からの異物の浸入と潤滑剤の漏れ防止のため の適切な密封構造の設計が必要である。軸受の油量と摩擦損 失，軸受温度との関係を図11.1に示 し，特徴を表11.1に示 す。 11.3　グリ−ス潤滑 グリ−スは取扱いが容易で，密封装置の設計も簡素化する ことができるため，転がり軸受の潤滑には最も多く用いられ ている。グリ−ス潤滑の方法にはあらかじめグリ−スを封入 した密封形（シ−ル，シ−ルド形）軸受を使用する場合や開 放形軸受を用いてハウジング及び軸受内部に適量グリ−スを 充填し，一定期間ごとに補給又は交換する方法がある。 図11.1 11. 3. 1　グリ−スについて グリ−スは鉱油や合成油などの潤滑油 （基油）を増ちょう 表11.1　油