倾向分析小特集东日本大震灾5年目，复旧复兴技.PDFVIP

報文 ・東北地方太平洋沖地震による用排水機場の被災傾向分析 37 小特集 東日本大震災 5 年目，復旧・復興技術のいまと今後 8 報 文 東北地方太平洋沖地震による用排水機場の被災傾向分析 The Tendency Analysis of Pump Stations Struck by the 2011 Off the Pacific Coast of Tohoku Earthquake 竹 中 一 行 † 畠 中 哲 也†† 山 口 俊 夫††† (T Kazuyuki) (H Tetsuya) (Y Toshio) AKENAKA ATANAKA AMAGUCHI I. は じ め に 未曽有の人的および物的被害を起こした東北地方太 平洋沖地震について，被災資料を収集・分析すること は，今後想定される大規模地震の想定被害，耐震計画 および耐震設計に大いに役立つ。このようなことか ら，（一財）日本水土総合研究所（以下，「当研究所」と いう）では，国，地方行政，土地改良区，土地改良区 連合などの協力のもと，現時点の分析また耐震に関す る調査研究が進んだ将来の分析のため，被災した 2,619 カ所の農業施設（道路，堤防を除く）の情報収 集 （被災施設，位置，被災状況写真など）と蓄積を行っ ている。 このうち，多くが津波被害として整理されている用 排水機場について地震動での被害状況の分析結果につ いて報告する。 II. 収集資料（データ）の整理 1. 地震動の特性 地震動は一般的に震度で表現されるが，地震動が大 きくなればなるほど，各震度階級の強さ（最大加速度 （gal））の幅が大きくなり（表-1），精緻な分析が困難 となったため，SI（Spectrum Intensity）値を用いた。 図-1 行政区分 ごとの震度と SI 値 表-1 震度と SI 値の関係 地震動による構造物への影響を表現する方法として 震度階級 SI 値 （参考）最大加速度（gal） 速度応答スペクトルがある。構造物の剛性が高い場 震度 4 4〜10 程度 40〜110 程度 合，その主な周期は 0.1〜2.5 秒間にあり，この間の 震度 5 弱 11〜20 程度 110〜240 程度 震度 5 強 21〜40 程度 240〜520 程度 スペクトル積分値（面積値）をもって地震動の破壊力 震度 6 弱 41〜70 程度 520〜830 程度 を表す一つの目安とすることが可能であり，この値を 震度 6 強 71〜99 程度 830〜1,500 程度 震度 7 1,500 程度〜 スペクトル強度＝SI 値と呼んでいる。つまり SI 値と は地震動が構造物に与える破壊力を知る指標である。 各機場の SI 値は，計 841 地点の観測点で得られた よって SI 値を用いることにより，加速度（gal）のみ 東北地方太平洋沖地震の観測データをもとに国土防災 で判断する従来の手法では困難であった実際の構造物 研究室で作成した「東北地方太平洋沖地震の地震動分 の被害を把握することが可能となる。 布（Ver.3.0）」を使用し，逆距離加重内挿により算出 SI 値と震度 4 以上で被災した機場の件数 （230）の することとした（図-1）。 関係は以下のとおりであり 特 に SI 値 36 また 52