氏名藤森大雅.PDFVIP

氏 名 藤 森 大 雅 学 位 の 種 類 博士（書道学） 学 位 記 番 号 博甲第 85 号 学位授与年月日 2011 年 3 月 18 日 審 査 研 究 科 文学研究科 論 文 題 目 楷書の審美研究－唐代の書人を中心に－ 論文審査委員会 （主査） 大 東 文 化 大 学 教 授 河 内 利 治 （副査） 大 東 文 化 大 学 教 授 安 達 直 哉 （副査） 大 東 文 化 大 学 教 授 古 谷 稔 （副査） 大 東 文 化 大 学 教 授 澤 田 雅 弘 藤森大雅 博士論文 審査報告 藤森大雅氏は、昭和56年（1981）6 月7 日、静岡県浜松の生まれ。現在29歳。平成 12年（2000） 4 月大東文化大学文学部書道学科入学、平成 16 年（2004）3 月同学科卒業。同年 4 月大東文化大 学大学院文学研究科書道学専攻修士課程入学、平成 18年（2006）3月同課程修了。修士（書道学） の学位を取得する。同年 4 月大東文化大学大学院文学研究科書道学専攻博士課程後期課程に入学 し、現在に至る。この間、平成 20 年（2008）9月から平成 21 年（2009）7月まで、中国首都師範 大学中国書法文化研究院（大学院）に大東文化大学大学院奨学金留学生として留学した。職歴と して、川口市立川口総合高等学校非常勤講師（平成 16年 4月～平成19年3 月）、大東文化大学文 学部書道学科教育補助員（平成 18 年4 月～平成 20 年 3月）、大東文化大学地域連携センターオー プンカレッジ講師（平成 21 年～現在）、大東文化大学人文科学研究所事務補助アルバイト（平成 22 年～現在）、東京家政学院大学現代生活学部現代家政学科非常勤講師（平成 22 年～現在）を務 め、大東文化大学人文科学研究所兼任研究員（平成 22年～現在）として研究活動を行っている。 藤森氏の専攻は中国書学で、主な研究成果に、 ①「楷書の審美研究―楷書の概念と審美の特色を中心に―」 『書道学論集』第 5号、大東文化大学大学院書道学専攻院生会、2008 年3月、31～50 頁 ②「顔真卿の書法審美研究―楷書を中心に―」 『書道学論集』第 7号、大東文化大学大学院書道学専攻院生会、2010 年3月、20～45 頁 の学術論文がある。また、 ③「褚遂良の書法審美研究―楷書を中心に―」 『書道学論集』第 8号、大東文化大学大学院書道学専攻院生会、2011 年3月、投稿中 を公表予定である。 以上のほか、学会等の研究発表および未発表の論考も加えて、「楷書の審美研究―唐代の書人を 中心に―」の題目のもとに研究成果をまとめ、博士学位論文として提出するに至った。以下、審 査結果を報告する。 １、論文の要旨および特色 本研究は書道理論（書論）に多用される美や風格を表す概念（審美術語）の用例を精査し、楷 書の美しさ、なかでも唐の四大家と称される欧陽詢（557－641）、虞世南（558-638）、褚遂良 （596-658）、顔真卿（709-785）の楷書の美しさとは何かを、体系的に考察するものである。美や 風格は、言語（テキスト）と形象（書作品）によって表わされるが、言語によって表わされた審 美術語を中心に精査することで、書にどのような美や風格の術語があるかを把握することが可能 である。これは書を芸術たらしめる根幹に関する研究であり、書の本質の研究である。そのため、 歴代の書論144家に見える楷書に関する術語、総数808条を抽出して精査し、考察して体系化し、 結論として［楷書の書法審美図］を示す。 まず目次に従って全体構成を概観すると以下のごとくである。 目 次 第一章第一章 研究概説 研究概説 第第一章一章 研究概説研究概説 第一節 研究の動機 第二節 研究の目的 第三節 先行研究 第四節 研究の方法 第二章 第二章 楷書の名称 楷書の名称 第二章第二章 楷書の名称楷