平成25年度研究集録-fuku.PDF

平成25年度 研究集録 研究主題 かかわりを大切にし自分を高める｢道徳の時間｣の指導法の研究 ―将来とのかかわりを深める指導法の工夫を通して― 福岡市小学校道徳研究委員会 は じ め に 平成２５年１２月２６日に文部科学省の有識者会議である「道徳教育の充実に関する懇談会」 より「今後の道徳教育の改善・充実方策について（報告）～新しい時代を，人としてより良く生 きる力を育てるために～」という報告がとりまとめられました。この報告の中では，道徳の時間 を「特別の教科 道徳」（仮称）という位置づけにする方向で検討することが求められています。 また，『道徳教育の目標を実現する上でのそれ以外の各教科等との関係を改めて整理し，「補充 ， 深化，統合」の具体的な方法などを明確化し，道徳教育の要としての中核的な役割を強化する必 要がある。あわせて，子供一人一人が異なる資質や特性を有し，その成長には個人差があること に留意しながら，発達の段階を踏まえた目標の示し方を工夫するなど，その構造がより明確なも のとなるよう改善する必要がある。』と，道徳教育及び道徳の時間の重要性について改めて提言 するとともに，これからの道徳教育に求められる改善の方向を明確に示しています。 「新しいふくおかの教育計画」においても，その重点施策として「豊かな心の育成」が掲げら れ，「公教育の福岡モデル」の中心に，福岡のすべての子どもに身に付けさせたい基本的生活習 慣の実践的な態度として，福岡スタンダード「あいさつ（人とのかかわり）」「・ 掃除（社会や環 境とのかかわり）」「・自学（自分とのかかわり）」「・立志（将来とのかかわり）」が位置づけられ， その具現化の取り組みが進められています。 道徳研究委員会では，一昨年度から，研究主題を『かかわりを大切にし自分を高める「道徳の 時間」の指導法の研究』と設定し，「かかわり」をキーワードとしながら，子どもたちが，他者 や社会，自然・環境との豊かなかかわりの中で生きているという実感や達成感を深めたり，道徳 的価値や自己の生き方についての考えを深めたりしながら，よりよく生きようとする子どもの育 成をめざし，公教育の福岡モデル，福岡スタンダードの具現化を図る道徳の時間の指導のあり方 について３年計画での研究を進めてきました。 ３年次の今年度は「将来とのかかわり（立志）」に関する指導法の工夫に焦点化し，①今の自 分自身の在り方や生き方を把握することができる導入の工夫（アンケート・写真の提示，考えの ズレ）②道徳的価値を深めるための交流活動の工夫（発問，活動の場・形態，表現の仕方）③価 値の自覚化を図り，自己の生き方について考えを深めるための工夫（展開後段における視点の明 確化，道徳のノートの活用）に研究の重点を置きながら，低・中学年部，高学年部で道徳の時間 の授業づくりに取り組みました。 月に 1 回の限られた時間の中での研究ではありますが，研究委員の先生方の熱心な取り組みに よって，「自分とのかかわりを大切にしながら道徳的価値についての自覚を深めることのできる 道徳の時間の授業づくり」の指導の改善・充実につながる研究となりました。 本研究の成果を各学校の道徳の時間の指導等においてご活用いただき，道徳教育，道徳の時間 の指導の充実の一助となれば幸いです。 最後になりましたが，公務ご多用の中，ご指導・ご助言を賜りました福岡市教育委員会学校 指導課主任指導主事 中村 政孝 先生ならびに，検証授業等において会場を快くご提供いた だいた各学校の校長先生，研究委員を派遣していただきました研究委員所属の校長先生方に 心から感謝申し上げます。 平成２６年３月 福岡市小学校道徳研究委員会 委 員 長 紀 研 治 全－1 平成２５年度 研究集録 目次 ◇ はじめに ◇ 研 究 委 員 会 ○ 平成２５年度 研究年間計画 ○ 平成２５年度 福岡市道徳研究員会研究概要 ・ 研究主題及び副主題 ・ 主題設定の理由 ・ 主題の意味